メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
「投手・大谷翔平、いまはまだ“リハビリ期間”だね」NHK解説者が絶賛する、ドジャース大谷“3つの変化”「手術前より良くなった“左手”」
text by

遠藤修哉Naoya Endo
photograph byGetty Images
posted2025/07/14 17:00
12日のジャイアンツ戦。復帰後最長の3回、36球を投げて4奪三振、無失点に抑えた大谷翔平(31歳)
「彼の時だけ、イニング間のクロックが止まるんでしょ? ルールをも変えてしまう存在だよね。あれだけの影響力がある選手は他にいないよ」
大谷の登板は、現在は球数も30~40球に制限されているが、シーズン終盤には100球程度にまで調整される可能性がある。
「9月末から10月のポストシーズンを見据えたプログラムだと思うよ。先発のスネルもグラスノーも安定しない。カーショーと山本由伸で回すしかないとなれば、ローテーションに大谷を入れるのは当然。ドジャースはそもそも地区優勝争いとかそういうレベルのチームではない。はっきりとポストシーズンを見据えての“リハビリ期間”なんだよ」
ADVERTISEMENT
そのための“今”なのだろう。力みを減らし、効率的なフォームで投げる。その過程を重ねながら、確実に状態を上げている。
「担当のドクターも“良くなる”って言っていたと大谷が言っていたけど、本当に良くなってる。球の質もスピードも落ちてない。むしろ増しているんだよね」
自らを信じ、そして治療法を信じる姿勢が、大谷をさらに進化させていると武田はいう。
「手を早く引けば肩が出る。左手の使い方ひとつで、球の質がまるで違う。そういう身体の使い方を理解して投げている。本人に聞かなきゃわからないけど、リハビリの間、スタッフたちと研究を重ねたんでしょうね。左手の使い方はプロでも理解していない選手が多い中で、大谷は明確な意識を持ってやっているよね」
まだ100%ではない。それでも、未来への期待が膨らむのは、大谷翔平という選手の“本質”がにじみ出ているからだろう。
「これからまだ良くなる。見ていてワクワクする選手。それが今の大谷翔平だよ。ポストシーズンのマウンドに立ってくれるだけで、球場の空気が変わると思うよね」
