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ぼくらのプロレス(再)入門BACK NUMBER
「賛否両論あるとは思いますけど…」“NOAHのダークヒーロー”OZAWAにベテラン・丸藤正道の本音「もし俺が三沢さんに勝っていたら…」明かした後悔の理由
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堀江ガンツGantz Horie
photograph byGantz Horie
posted2025/07/16 17:00
インタビューに答える丸藤正道
丸藤が考える“使命”とは?
また、現在のNOAHのもう一つ重要な要素として、世界最大のプロレス団体であるアメリカのWWEとの協力関係が挙げられる。WWEはそれまで基本的に他団体に選手を派遣していなかったが、武藤敬司引退前に2023年1月1日の日本武道館大会で、グレート・ムタと中邑真輔のドリームマッチが実現したのを機に風穴が開き、両団体の協力関係がスタート。
昨年、7・13日本武道館大会では、元WWE王者のAJスタイルズがNOAHに登場し丸藤正道との一騎打ちが実現。今年1月には身長221cmを誇るWWEの大巨人オモスがNOAHにシリーズ参戦した。
さらに昨年から稲村愛輝がNOAH所属のままWWE第3のブランド「NXT」に定期参戦。現在、動画配信サイト「WRESTLE UNIVERSE」を通じて海外にも試合映像を配信しているNOAHにとって、世界的な人気を誇るWWEとの協力関係は、今後さらに大きな意味を持つようになるだろう。
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丸藤自身も今年4月にラスベガスのアレジアント・スタジアムで2日間延べ約12万4000人を集めて行われたWWE年間最大のイベント「レッスルマニア41」をABEMAのリポーターとして視察。その巨大スケールのイベントを生で体感すると同時に、現地で多くのレスラーや関係者から歓迎を受けた。
「向こうで『ずっとお前の試合を観ていたよ』というようなことを、いろんな人に言われたんですよ。アメリカでそんなに試合をしたことがない僕がそういうふうに言ってもらえるのはなぜかと言えば、やはりNOAHが旗揚げして、三沢さんや小橋さんが試合をしている映像の中に、若い頃の僕もいたからだと思うんです。そういう意味で、NOAHの歴史の偉大さをあらためて感じましたし、さらに発展させていくのが僕らに課せられた使命だと思いますね」
“方舟の継承者”と呼ばれた丸藤正道は、歴史を重んじながら25年を迎えたNOAHとともにこれからも時代を切り開いていく。
《KENTA編に続く》
