監督から「マサは健康なら素晴らしい打者」の声も…レッドソックス・吉田正尚の現地“ホントの評価” ライバル選手の「電撃トレード」で何が変わる？ 

　それでも他の若手選手たちに長期的な機会を与えるには、依然、トレードも現実的な選択肢となり得る状況は変わっていない。

　チームは当面、「ローテーション方式」でDHを複数選手で回していく方針を採るという。実際、デバース移籍後の試合では、若手のクリスチャン・キャンベルやベテランのロブ・レフスナイダーらが日替わりでDHとして起用されており、リハビリ出場がスタートしたとはいえ、吉田の“専属DH”化には未だ消極的な空気がある。

　右打ちのレフスナイダーは対左投手に強く、さらに守備もこなせるユーティリティプレイヤーとしてチーム内での信頼が厚い。また、将来を嘱望されるローマン・アンソニーやウィルヤー・アブレイユといった若手外野手たちも控えており、吉田がDHではない場合に守備に就きうる外野の競争はすでに過熱気味だ。

今年で34歳になるレフスナイダー。ベテランだが昨年はキャリアハイとなる11本の本塁打を放った　©︎Getty Images

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　さらに、主力のジャレン・デュランのように、日によってDHでの“足休め”を必要とする選手もおり、現在のレッドソックスにおけるDHは単なる「攻撃専門ポジション」ではなく、コンディショニングの一環としても運用されているのが現状だ。

コーラ監督は「マサとレフを入れ替えで…」

　デバース移籍後のDHの起用法について、コーラ監督は次のように説明していた。

「DHの枠でマサとレフを入れ替えで使うという案は魅力的だ。マサは健康なら素晴らしい打者だし、レフも右打者として良い成績を残している。2人をうまく組み合わせれば、ひとりの優秀な打者になるようなもの。やりくりはうまくいくはずだ」

　この言葉を信じるならば、吉田が“左打者のDH”という形で起用される可能性はあるが、それはあくまで今後の状況次第。3Aでの実戦復帰後のパフォーマンスが鍵となるのは間違いない。

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