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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「正直、お給料は…」巨人チアのダンスキャプテンが明かす“じつは体育会系”ヴィーナスのリアル「キラキラ踊ってるだけじゃない」「あえてピリつかせます」
text by

曹宇鉉Uhyon Cho
photograph byMiki Fukano
posted2025/06/26 11:15
巨人の公式マスコットガール「VENUS」の高坂咲舞さん
――そこで野球を知ったことがヴィーナスにつながるわけですね。
高坂 1年間BCリーグで活動するなかでルールも覚えていって、「野球ってこんなに深いんだ。面白いな」って思ったんです。もっともっとたくさんの人と野球を応援したくて、ヴィーナスのオーディションを受けようと決めました。
面接の質問に「これ、落ちたかも…」
――オーディションは500人超の応募者に対して、合格者は10人前後という狭き門。突破する自信はありましたか?
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高坂 どんなオーディションでも「絶対に受かる!」と思ってチャレンジするタイプなので。まあ、終わったあとに「ダメだったかも……」って落ち込むことはあるんですけど(笑)。じつはヴィーナスのオーディションでも後悔があったんですよね。
――えっ、詳しく聞いてもいいですか?
高坂 履歴書の特技の欄に「コミカルな動きができます」と書いたら、面接で「コミカルな動きって何?」と質問されて。形態模写というか、誇張モノマネみたいなやつなんですけど、『両隣の人が歌とかちゃんとした特技を披露しているのに、ここでコミカルな動きをするのはヤバい!』と……。口頭で説明したんですけど、終わったあとに「チキったな、これ。落ちたかも」とすごい後悔が襲ってきました。でも合格したので、結果的にやらなくて正解だったのかも(笑)。
――面接する立場なら、たしかに実際の動きを見てみたいです(笑)。ヴィーナスは新人のオーディションだけでなく、2年目、3年目と続けていくのにも厳しい選考があると聞きました。4年目の高坂さんは毎年どんな思いで続けているんでしょうか。
高坂 やっぱり「楽しいから続けたい」が一番です。年数が上がっていけばいくほど、この楽しさを下の子たちにも伝えたいし、お客様と共有したいって気持ちも強くなっていくので。「絶対に残ってやる!」みたいな感じではなく、楽しさありきというか、もっと軽い気持ちですね。
「正直、お給料は…」VENUS の日常
毎年新メンバーが加入するヴィーナスでは、2023年まで新人のオーディションと並行して所属メンバーの“継続オーディション”も行われていた。現在は本人の希望を踏まえながら、1年を通しての成長や活躍を考慮して継続の可否が判断される。ヴィーナス卒業後の進路は、指導者やパフォーマー、一般企業への就職のほか、キャスターに転身した中川絵美里さん(2015年卒業)、ジャイアンツ・スタジアム・アンバサダーに就任した伊藤るうなさん(2024年卒業)など多岐にわたる。
――「限られたメンバーの座を死守するために、骨肉の争いが……」みたいなことは?
高坂 それはないです(笑)。もし自分が選ばれなくても、また新しく素敵な子たちが出てくるのが楽しみなので。
――正直なところ、ヴィーナスの仕事だけで生活していけるだけの収入はあるのでしょうか。
高坂 ふふふ。それは正直、ちょっと厳しいです。実家暮らしならいけるかな、くらい? 一人暮らしだと難しいかな。スクールのお仕事だったり、他のアルバイトをしたり、みんな掛け持ちが普通ですね。いちばん大変なのは学生の子かもしれません。学業とヴィーナスの両立はハードなので、大学を1年休学して活動しているメンバーもいます。



