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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「正直、お給料は…」巨人チアのダンスキャプテンが明かす“じつは体育会系”ヴィーナスのリアル「キラキラ踊ってるだけじゃない」「あえてピリつかせます」
text by

曹宇鉉Uhyon Cho
photograph byMiki Fukano
posted2025/06/26 11:15
巨人の公式マスコットガール「VENUS」の高坂咲舞さん
――ヴィーナスに入って「思っていたのと違う!」と感じたことはありましたか。
高坂 想像よりもずっと過酷でしたね。いまもそうですけど、早い時間に現場に入って、練習もたくさんして。1年目はコロナの影響でやれることが限られていたんですけど、年数を重ねるにつれてお仕事もすごく増えてきたので。「キラキラして踊ってるだけじゃない。ヴィーナスってこんなにいろんなことをするんだな」って、その仕事量に面食らいました。
「もっと集中して!」あえての“一喝”も
ヴィーナスはホームゲームでのパフォーマンス以外にも多くの役割を担っている。見学ツアーのアテンド、場外イベントのMCなど東京ドームでの仕事のほか、ジャイアンツタウンでの二軍戦、地方の主催試合への遠征、ビジターでのマスコット交流、年間70回の幼稚園・保育園訪問、ヴィーナスダンススクールでのレッスンなどを、総勢21名のメンバーがシフトを組みながら担当。シーズン中も新たなダンスが追加されるため、日々の練習も欠かせない。
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――ダンスキャプテンとして特に力を入れているのは?
高坂 準備にはすごく時間をかけています。自分が振り付けを考えることもあるので、1分しかないパフォーマンスでも、かなり前から曲を決めて、編集をして、振りを作って、先生に見てもらって、みんなに落とし込んで、いざ発表!みたいな。「どうすればいいんだろう」って頭を抱えることもあるんですけど、でもやっぱり楽しさが勝ちますね。お客様の声ももちろん嬉しいですし、仲間から「その振り、好き!」って言ってもらえるのもすごく自分のやりがいになります。
――21人のヴィーナスのなかで高坂さんはどんな立ち位置なんでしょうか。
高坂 どちらかというとピリつかせる側ですかね(笑)。どうしてもダンスが得意な子と苦手な子がいるので、個別で連絡をとって一緒に練習したり、「もっと集中して欲しい」って思ったときは一喝して空気を引き締めたり。「いまの状況じゃパフォーマンスに出てほしいと思わない」って言うときもあります。もちろん本気で思っているわけじゃないし、みんな頑張れるのはわかっているので、あえてそういう言葉で鼓舞している感じです。
実は体育会系「ヴィーナス立ち」は鉄の掟
――そういったリーダーシップを発揮するようになったのは何年目からですか?
高坂 3年目の去年くらいからですね。2年目までは全然、そんなことを言える立場じゃなかった(笑)。
――意外と上下関係が厳しいんですね。きらびやかに見えて、じつはけっこう体育会系というか。
高坂 そんなにカタいルールがあるわけじゃないんですけど、率先して動くのは1年目、それをサポートするのが2年目、3年目は全体を見て、4年目、5年目が締めるところを締める、みたいな文化はあります。たしかにけっこう体育会系かもしれません。もともと私がやってきたところは先輩・後輩のしきたりがあまりなかったので、ヴィーナスに入って「あっ、やばい、動かなきゃ」と気付きました(笑)。



