「ミトマ新幹線は新たな旅路に」三笘薫“移籍の噂”はバイエルンなどドイツ強豪だけでない…「アーセナルなら先発の座も」英国人記者ズバリ 

「彼を引き止めるのは容易ではない」

　こう話したのは、かつてブライトンを率いたウルグアイ人指揮官、グスタボ・ポジェだ。

「もちろんそれは理解しているが、彼は他の多くの選手にないもの、つまり試合中にひとりで違いを作ることができる選手だ。彼がピッチ上に及ぼす影響力は特大なんだ。相手とシチュエーションを選ばず、独力で守備網を打開できる。試合展開を読む能力にも優れているし、スキルとスピードを武器に常にゴールへ繋がるプレーを心がけているように見える。そして、あのプロフェッショナリズムだ。

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　ブライトンは成長させた選手を売却するタイプのクラブであり、それは誰もがわかっている。だとしても、まだなにも決まっていないじゃないか。あるいは彼がもう1年、ブライトンに留まってくれるかもしれない。そうなれば、最高だ」

　ヒュルツェラー監督は1月にサウジアラビアからのオファーが来た時のことを、次のように振り返った。

「彼は一度も、あのオファーに応じようとはしなかった。そして、ピッチ上で素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた（1月、2月に4得点1アシストを記録）。本当に感銘を受けたけど、彼自身、ブライトンでプレーしていることを喜んでいるはずだ。なぜなら、彼はここで成長できることを知っているし、彼のこれまでの姿勢を見れば、それは明らかだ」

“ミトマ新幹線”はいよいよ新たな旅路に

　三笘はまだクラブのシーズン最優秀選手に選ばれたことはなく、2024-25シーズンもヤン・ポール・ファン・ヘッケにその座を譲っている。だが本人にとっては、それは重要ではないはずだ。トップ中のトップレベルを目指す彼に、その機会が訪れようとしている。彼が優先するのはそちらだろう。

　あるメディアが日本の名物に準えて“新幹線（Japanese Bullet Train）”と呼んだスピーディーなドリブラーが、いよいよ新たな旅路へ発車しそうだ。

〈第1回からつづく〉

#7に続く

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