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「守護神が“まさかの炎上”で二軍落ち…」最下位ロッテ・吉井監督の苦悩「打てない2人の外国人、防御率もワースト」NHK解説者が語る「ヤクルトとの差」
text by

遠藤修哉Naoya Endo
photograph byJIJI PRESS
posted2025/06/13 17:23
ロッテ吉井理人監督。首位まで12ゲーム、5位楽天にも4ゲーム差と離されている(6月12日現在)
3・4月は11勝13敗、首位に3.5差とくらいついていたが、この5月最初の試合を逆転サヨナラ負けでつまずくと、5月は4連敗、5連敗を含む、6勝17敗と大きく負け越し、首位に10.5ゲーム差をつけられた。現在益田はファームで調整を続け、代わりのクローザーは昨年51試合を投げた、セットアッパーの左腕・鈴木昭汰が務める。
「鈴木もセットアップではあまり失敗しなかったんだけど、クローザーになった途端に打たれるようになったでしょ。監督って実は8回に一番いい投手を注ぎ込みたい心理があるもの。8回がゴタゴタせずに、すっと終わると不思議と9回もぴしっとしまるんだよ。そういった意味で、鈴木が8回からいなくなったのも影響があるかもしれない」
ヤクルトとロッテの“決定的な差”
吉井監督の投手運用の苦悩は、打てない打線によってさらに深まっている。
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「打てる打線だと、先発投手が長い回、たとえば最低5回から6回は投げられるから、その後の投手運用に計算がつく。中継ぎも無駄に肩を作る必要がないからね。ただ、2点しか取れない打線だと、毎回拮抗した場面で投手を使う必要がある。今の時期はまだいいけれどこのあと7月、8月となってくるとセットアップの投手全体がへばってくるよね」
そういう意味でも、打てる打線が必要だと武田は言う。
「セ・リーグ最下位のヤクルトの方は、そもそも先発が悪いから、よーいドンでいきなり最初から離されちゃうイメージだけれど、ロッテは競り負けているイメージだよね。先制点を取って、中盤までリード、終盤となったところで追いつかれたり、逆転されたりと疲れの残るゲームをしている」
ヤクルトは怪我人の復帰が上昇のカギとなると武田は見ているが、ロッテはどうなのか。
「ヤクルトは村上や長岡などレギュラー陣の復帰がカギだけど、ロッテは現状、ケガ人が多くいるわけでもないし、若手の打者が伸びていかないと、上がり目としては厳しいかもしれない」
果たして両チームとも巻き返しなるか。交流戦の戦いぶりにも注目したい。
<全2回/ヤクルト編から続く>

