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野球のぼせもんBACK NUMBER
電撃トレード・秋広優人の“今”「まるで吉田正尚のフォームに変化」ソフトバンク監督、GMに直撃「ホームランか打率か?」城島健司CBOが出した“指示”
text by

田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byJIJI PRESS
posted2025/06/13 06:02
電撃トレードから1カ月。ソフトバンク秋広優人が奮闘している
プロ野球球団のフロントは、主に球団経営やマーケティングの他、ドラフトやトレード、外国人など選手の獲得をはじめとしたチーム編成を司るなど、現場と呼ばれるユニフォーム組を陰で支えるイメージがある。
だが、ソフトバンクにおけるフロント組とユニフォーム組との関係性は、球団の組織改革を経ながら様々な変化を遂げてきた。
その1つの象徴がコーディネーター制度である。ソフトバンクでは2023年シーズンから導入されており、初年度は2人だけだったが、3年目を迎えた現在は投手担当、野手担当、データサイエンス部門、メディカル部門、ストレングス&コンディショニング部門で合計11人ものコーディネーターが活動している。同制度は他球団にも存在するが、ソフトバンクほど重点を置いているチームはない。
三笠GMにも聞いた…
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ソフトバンクの三笠杉彦ゼネラルマネージャーは「日本球界で唯一の四軍制の導入によりその流れが加速した」と説明する。
「仮に一軍しかなければ、コーディネーターは必要ない役割になるかもしれません。現場の監督やコーチが全選手のことを把握できますから。また、二軍制あたりまでならば(コーディネーター制度がなくても)それほど困ることはなかった。やはり2011年から三軍制を導入したのが一つの契機になったと思います」
三軍制の段階で選手数は90~100人程度となった。これほど規模が大きくなれば、一軍の首脳陣が全選手の状態や課題、動向などの大方ならばともかく隅々まで把握しておくのは現実的ではない。また、組織が大きくなれば当然指導者の数も増える。従来の野球界は、コーチの経験則に基づき選手に指導やアドバイスを送るのが一般的だった。しかし、現場任せのKKD(勘、経験、度胸)がベースになれば、コーチによって指導の中身が違うというのが起こり得る。当然、選手の混乱を招くわけで、個人も組織も誰も得をしない結果となる事象が過去にはいくらでもあった。
それが2023年シーズンから四軍制となり、選手数は120名程度に。

