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「日本一にも、達成感がなくなって…」将来を嘱望されたバレー大山未希は、なぜ25歳で“現役引退”を決めたのか? ビーチバレー転向までの真実
text by

市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byL)Miki Fukano、R)BeachVolleyballStyle
posted2025/05/28 11:01
成徳学園から東レに入団した大山未希さんに、25歳での“1度目の引退”の真相を聞いた
ただし、そうやって苦労した中での勝利の味は格別だった。
「ツアーで初めて3位になって、表彰台に上がれたときは、それまでの何度の日本一よりうれしかったです。新しいことに挑戦した甲斐があったと思いました」
2015年、競技人生に終止符を打つまで
そのとき、ペアを組んだ幅口絵里香さんとの相性もよかった。「お互いが尊敬し合い、かつ戦い方については熱く議論できる相手」だったと振り返る。
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「強い人同士がペアを組んでも勝てない。それがビーチバレーです。相性、バランスがとても大事な競技で、ソリが合わないと得点を決めてもハイタッチすらしないペアもいる。そういう人たちをたくさん見てきたので、幅口さんとの出会いは大きかったですね。試合中も意見を言い合って時には喧嘩することもあったけど、決めたら全力で喜んで、お互いをカバーし合う。そんな関係が私は1番いいと思っています。試合を見に来た親も『これまでで一番楽しかった』と言ってくれましたし、わたし自身もとても楽しく充実していました」
その後、2015年にビーチバレーボールを引退。バレーボールとビーチバレーボールの競技人生に終止符を打った。《インタビュー第3回に続く》

