原辰徳の電話「バカ野郎、お前がやるんだ！バッテリーコーチ頼むぞ」巨人OB村田真一が明かす、現役引退を決めた日「開幕2～3日前、阿部でいくと…」 

「そんなもん『やる』か『辞める』かや。そりゃ給料は兼任のほうが全然いいやろうけど、プライドがある。阿部がまだ一人前やなかったから、自分から言わんかったらもう1年、選手できたやろな。でも中途半端な立場は性に合わん。最初から兼任は考えてなかった」

――翌2002年は原監督の1年目でしたね。

「そうや。シーズン終わる直前に原さんから電話がかかってきた。“村田、来年監督やることになった”って。『え、長嶋監督辞めるんですか！』ってまずビックリして。『原さん、よかったですね！　頑張ってください！』って返したら、“バカ野郎、バッテリーコーチ頼むぞ。お前がやるんだ。もう決まってるからな！”ってガチャと切られた」

2001年9月30日、長嶋監督退任セレモニー。グラウンドを一周する長嶋監督、村田真一（中央）とナイン。その後ろに原辰徳・次期監督　©JIJI PRESS

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――電話一本で就職決定。

「ほんまやで。引退後のことなんてなんも決まってへんかった。仕事なんて、辞めてから探すもんや。東京に出てきて40年になるけど、原さんほど可愛がってくれた人はいないよ。あの人に頭下げられて『NO』はない。嫁さんにはユニフォーム脱ぐと言ってたからビックリされたけどな。そこからや、新しいシーズンが始まって、慎之助にコーチになるからよろしくなと伝えた。『絶対勝とうな』って声かけたのは、よう覚えてるわ」

＜続く＞