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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
青学大“若の神”若林宏樹が日本選手権でラストラン…2周遅れもスタンドからは拍手「競技以上の熱意で業務に取り組みたい」引退後は保険営業マンに
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和田悟志Satoshi Wada
photograph by(L)Satoshi Wada、(R)JMPA
posted2025/04/16 06:01
見慣れたフレッシュグリーンではなく、4月に入社した日本生命のユニフォームで登場した若林宏樹。「若の神」第一線でのラストランの模様は…?
最下位の19位に終わり、記録も30分20秒38と自己記録からは2分20秒も遅かった。だが、2周回遅れになっても、腕を振り、脚を動かし続けた若林がフィニッシュラインに辿り着くと、スタンドからは大きな拍手が沸き起こった。
最後まで若林は、多くの陸上ファンにとって記憶に残るランナーだった。
「こうして大きな舞台で走る姿を見せるのは最後なんですけど、地方の大会とかに出て、(応援してもらった人への)感謝の気持ちをしっかり伝えていけるような走りをこれからも続けていきたいと思っています」
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これで第一線は退くことになったが、若林が走る姿はまたどこかで見られるかもしれない。
「競技以上の熱意で、業務に取り組みたい」
これからは生命保険会社の社員として新たな目標に向かっていくことになる。
「保険会社ですので、一人一人をしっかりとサポートしていって、生活を支える柱になれるように頑張っていきたいです。陸上競技以上の熱意を持って、業務に取り組んでいきたいと思っています。
かなり厳しい世界で、結構なチャレンジになります。周りの方々は本当に優秀で、別の世界で頑張ってきた方ばかりです。今は遅れをとっているので、自分自身の努力でなんとか追いついて、今日のレースみたいに付いていきたいなと思っています」
そんなふうに社会人としての決意を語ってくれた。
7月末までは研修が続くという。物腰が柔らかく、学生時代に挫折も味わった若林。きっと顧客に対して親身になれる、良き保険営業マンになれるのではないだろうか。

