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「コガ、失敗がないのはダメ!」なでしこジャパン“じつはW杯優勝時も未達成”女王アメリカ撃破ウラ側…デンマーク人新監督で何が変わった?
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byBrad Smith/ISI Photos/USSF,Getty Images
posted2025/03/01 06:00
シービリーブスカップで久々の公式戦優勝を飾った、なでしこジャパン。殊勲の古賀塔子らが語ったニルス新体制の要点とは
特に前半はビルドアップ時にサイドバックを高い位置に押し上げて、センターバックとボランチで組み立てていく時間帯が続いた。チーム全体での狙いをピッチ上で表現できたとともに、パリ五輪準々決勝では押され続けたアメリカ相手に主導権を握る強気の姿勢、たくましさを見せた。
「本当に勇敢に戦ってくれました。チームとしてまとまっていたところが良かったと思いますし、怖がらずにパスを回してくれた。チームの努力が実ったと思います。アメリカのようにとても強い、勝者のメンタリティにあふれているチームを倒すというのは日本が目指すべきところですし、上回ったかなと思います」
アメリカ戦終了直後、配信したABEMAのフラッシュインタビューに笑顔で応じたニルス監督がこのように語っていたのも、新体制初の公式戦ながら一定の手ごたえを得られたと言えそうだ。その一方で、グリーンランド出身で53歳のデンマーク人指揮官は「私にとってアメリカを破ることは初めてではないんですけれども」と、FIFAランキング1位であるアメリカ相手にも臆することはない胆力を持っていたようだ。
「チャレンジせず、失敗しないのはダメ」
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なでしこジャパンは、なぜ新体制初の公式戦で勇敢に戦い切れたのか。
殊勲のゴールを叩き込んだ古賀――アメリカ戦前々日、藤野とともにオンライン取材に応じた――の言葉にヒントがある。
守備面でもフェイエノールトで育んだ力を発揮したセンターバックは、ニルス体制の要点をこのように表現していた。
「チャレンジせずに、失敗しないっていうのはダメだ、という風に言われていて……」
〈つづく〉

