沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER

「あれだけ好かれた騎手はどこにもいなかった」24歳で死去“オグリにも乗った若手のホープ”岡潤一郎を覚えているか? 盟友が語る「最後のレース」 

text by

島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

PROFILE

photograph byNaoya Sanuki

posted2025/02/20 11:04

「あれだけ好かれた騎手はどこにもいなかった」24歳で死去“オグリにも乗った若手のホープ”岡潤一郎を覚えているか? 盟友が語る「最後のレース」<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

デビュー3年目の1990年、ユートジョージでNHK杯を制し重賞初制覇を飾った岡潤一郎(当時21歳)

「あれだけ好かれた騎手はどこにもいなかった」

「ぼくの騎手時代のモチベーションは、岡の記録を超えることだったんです。重賞5勝も、通算225勝も超えることができた。岡はマレーシアで海外初勝利も挙げていて、それもクリアできた。GIを勝てば、次の景色を見せてやれると思ったんだけど、それはできなかった。何度でも言うけど、あれだけ好かれた騎手はどこにもいなかったですよ」

 千田が海外初勝利を挙げる前の数年間も筆者はアメリカ遠征に同行していたのだが、彼のホテルの部屋のナイトテーブルには、京都の4コーナーに持っていったものと同じ岡の写真が置かれていた。

「いつまでも年を取らなくていいな、と思います」

ADVERTISEMENT

 そう言って笑う千田のなかで、岡潤一郎は若手のホープとして生きつづけている。

前編中編とあわせてお読みください>

#1から読む
「寝床で冷たく…死因は栄養失調だった」“消えた天才騎手”がシベリアの強制収容所で迎えた最期…「最年少20歳でダービー制覇」前田長吉とは何者か?
この連載の一覧を見る(#1〜3)

関連記事

BACK 1 2 3
#前田長吉
#中島啓之
#福永洋一
#岡潤一郎
#千田輝彦
#武豊
#リンデンリリー
#オグリキャップ

競馬の前後の記事

ページトップ