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「卒業後は、ひとりで練習するつもりです」あの青学大エースの就職先は? 箱根駅伝“最強世代”青学大4年、取材記者が見た6人の素顔「アナウンサー内定も」 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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photograph bySankei Shimbun

posted2025/01/10 11:21

「卒業後は、ひとりで練習するつもりです」あの青学大エースの就職先は? 箱根駅伝“最強世代”青学大4年、取材記者が見た6人の素顔「アナウンサー内定も」<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

4年連続箱根駅伝を走った青学大・太田蒼生。写真の1年時から区間2位2回、区間賞2回と強さを見せ続けた

 その発想はドライブがかかり、3年生の時には「将来は自分をマーケティング、ブランディングしたいです」と話すようになり、4年生になってからは、「自分の走りで感動を与えられるようになりたいです。それにはオリンピックで結果を残すしかないです」と語っていた。

 ランナーとしての自分を、どう見せていくか。「アスリートというより、アーティストの感覚に近いですね」と話柄を向けると、「あ、それは大切にしたい感覚です」と話していた。

 鶴川とは違った形で自分に対する絶対的な自信があり、表現欲を言葉よりも、走りで表すことを望んでいるように見えた。

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 箱根駅伝という大一番にピーキングを持っていける感覚には優れたものがあり、今後、どんな競技生活をおくるか興味深い。

 卒業後はGMOインターネットグループへの所属が決まっているが、

「卒業してからは、ひとりで練習をしていくつもりです」

 と話しており、「ソロ活動」でどんな結果を出すのか、目が離せない。

【5】白石光星…原監督「区間賞取っとらんからなあ」

「ファンタスティック・フォー」に、2年生の時から割って入ってきたのが、今回、7区を走った白石光星と、9区を走ったキャプテンの田中悠登だった。

 白石は宮城の同郷だけに注目していたが、2年生の時に全日本の2区を任され、区間16位に沈んだ。この時、青学大は駒大(このシーズン三冠)、国学院大についで3位となった。

 優勝を逃した責任を感じていたのだろう、白石は閉会式の時からかなり沈んだ表情になっていたが、東京への帰路、近鉄の五十鈴川駅で青学大の面々とたまたま一緒になった。そのとき、駅のホームで先輩が、「白石、飛び込むなよ!」と冗談交じりに慰めていたのが印象に残っている。

 昨年は駅伝への出走ゼロだったが、今季は全日本から戦線に復帰、初めての箱根駅伝出場に漕ぎつけた。『完全密着! 箱根駅伝』では、原監督に対して「『ジョジョ』が好きで、地中海料理も好きなので、ヴェネチアに行きたいです」とリクエスト、「区間賞取っとらんかなあ」とダメ出しをくらっていたのが、なんとも気の毒。

 白石は7区で区間9位。

「6区の野村が区間新記録でたすきを運んできてくれたこともあって、自分も区間新を狙って最初の5km、突っ込んでしまったんです。それで後半はキツくなってしまい、ズルズルと行ってしまいました。走り終わって、胃がキリキリしてたんですけど、最終的に優勝できて、何はともあれ良かったな、という思いです」

 区間新を狙っていった思い切りの良さ。青学での4年間は、攻めるだけの自信を植え付けてくれる。

【6】田中悠登「キャプテンに立候補した男」

 そして9区は田中である。

【次ページ】 「キャプテンに立候補した男」

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