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「ミワはスタミナがあり、きつかった」張本美和の敗戦前、中国選手たちが行った“対策会議”…日本の16歳はなぜ“中国最大のライバル”になったか?
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byGetty Images
posted2024/11/28 11:05
WTTファイナルズ福岡にてプレーする張本美和
“満足しない”張本が語ったある目標
あらためて張本の足跡を振り返れば、その成長は目を見張る。
昨年、一気に頭角を現すと、今年1月の全日本選手権で準優勝を遂げ、パリ五輪団体の代表に選出された。
そのパリ五輪では、団体戦のシングルスに5試合出場して3勝2敗、ダブルスに1試合出場し1敗の成績を残している。
「(満足度は)100です。目指していた金メダルは獲ることができなくてほんとうに悔しいですけど、自分のいちばんの目標、最後まであきらめずにプレーすることを達成できて、すごい楽しい大会になりました」
初めての大舞台で中国をはじめとする海外諸国との試合は大きな経験となった。
オリンピックが終わったあとは、Tリーグ、海外遠征と、ハードなスケジュールをこなし、成果を残してきた。充実の1年を過ごしてきたと言っていい。
むろん、張本は満足していない。
「来年は、まず(1月の)全日本選手権で優勝することが目標です。国際大会も増えるので、体調に気をつけながら参加したいです」
まだ手にしていない日本一を、そして国際舞台でのさらなる飛躍を期している。
その先に見据えるロサンゼルス五輪での金メダルを目指し、進んでいく。