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「ミワはスタミナがあり、きつかった」張本美和の敗戦前、中国選手たちが行った“対策会議”…日本の16歳はなぜ“中国最大のライバル”になったか?
posted2024/11/28 11:05
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Getty Images
試合後、うっすらと悔しさをにじませた。
11月22日、卓球のWTTファイナルズ福岡、女子シングルス準々決勝。張本美和は世界ランキング3位の王芸迪(中国)に1-3で敗れた。
年間ポイントランキング上位16名だけが出場できるこの大会に、張本は昨年に続き出場。前回は初戦で敗れている。しかも日本開催の今大会、上位を目指す意欲は高かった。
王芸迪との激しい準々決勝
初戦はチョン・ジヒ(韓国)との対戦。決して侮れない相手だが、3-1で着実に勝利をおさめる。
迎えた王芸迪との一戦は激しい攻防が繰り広げられた。第1ゲームを8-11で落とした張本は、第2ゲームでも競り合ったが、最後は12-14、第1ゲームに続き落とす。
それでも引き下がることはなかった。第3ゲームは1-5と序盤に大きくリードを許すが、ここからコース取りに工夫を凝らすなどしてペースを引き戻していく。9-10と一度はマッチポイントを握られたがここから得点を重ねて12-10、逆転で奪った。
第4ゲームもラリーを展開し、6-4とリードする。ただここから追い上げを許すと逆転されて、最後は7-11。試合は終わった。
対戦相手は、ほっとした表情を浮かべた
「勝ちにつなげられなかったのはまだまだ(力が)足りないと思います。実力として、土台がまだ及んでいない部分がありました。及ぶところまで頑張って、戦術や課題を克服できるように、と今日は感じました」
「ラッキーボールに助けられて、自分のナイスボールでの得点は少なかったです」
試合を終えて、張本は次々に反省を言葉にした。