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慶應大・清原正吾はなぜ“ドラフト指名漏れ”になったのか?「もしプロを目指すなら…」自身も“社会人→プロ入り”のレジェンド・小笠原道大が証言
text by
曹宇鉉Uhyon Cho
photograph byShigeki Yamamoto
posted2024/10/31 12:28
大きな注目を集めた慶應大の清原正吾。しかし今回のドラフトで指名とはならなかった
有力だった高校生候補の指名漏れをどう見たか?
――高校生では高尾響投手(広陵高)や箱山遥人選手(健大高崎高)といった有力候補が指名漏れとなりました。高尾投手は甲子園に4度出場して5勝をあげた最速148km右腕。箱山選手は「高校ナンバーワン捕手」と評価され、U18日本代表にも選ばれた逸材です。
小笠原 箱山選手は甲子園でバントをジャンピングスローで刺したシーンがとても印象に残っています。肩は強いし、リーダーシップもある。ただ、今年は全体的にキャッチャーの指名が少ないんですよね。
――高校生のキャッチャーが支配下で指名されたのは西武6位の龍山暖選手(エナジックスポーツ高)のみです。どうしても大卒・社会人が優先されがちなポジションという印象もあります。
小笠原 キャッチャーは特に各球団のチーム事情に左右されますから。そういっためぐり合わせもあって、難しかったのかもしれません。
――高尾投手は社会人のトヨタ自動車に進むという報道もありました。
小笠原 経験者として言わせてもらうのなら、社会人野球はすごくいいと思います。「ダメだった」ではなくて、逆にチャンスだと捉えてほしいです。より野球を勉強する時間があるわけですし、人間的にも間違いなく成長できると思うので。
指名されなかったからといって、決して終わりではない
――小笠原さんは暁星国際高からNTT関東に入社し、22歳で日本ハムに指名されました。そこから2120本のヒットを積み上げた“遅咲き”のレジェンドとして、今回指名されなかった選手たちに伝えたいメッセージはありますか。