今回のマンチェスター・U戦で、鎌田が思いかけず注目を集めたのは、リサンドロ・マルティネスが仕掛けたタックルの場面だった。アルゼンチン代表DFは両足でジャンプし、両足の裏を見せながらそのまま着地。幸運にもタックルは鎌田の足をかすめ、大事には至らなかった。マルティネスは警告だけで済み、退場にはならなかった。

　試合後、グラスナー監督は「幸いにもマルティネスのタックルは、鎌田の脛に当たらなかった。当たっていれば、鎌田は足を骨折していたと思う」と語った。元イングランド代表MFで現解説者のジェイミー・レドナップ氏も「マルティネスが何を考えていたのか教えてほしい。随分と前に、イングランドで見られたような危険なタックル。両足で飛び込んで、いったい何を得られると思っていたのか。とんでもないタックルだ」と憤っていた。

マルティネスの危険タックル【1枚目／全2枚】。両足で飛び込んできた　©AFLO

マルティネスの危険タックル【2枚目／全2枚】。「脛に当たっていれば、骨折していたと思う」とグラスナー監督も発言　©AFLO

　英BBC放送によるプレミアリーグのダイジェスト番組『マッチ・オブ・ザ・デイ』でも問題の場面に触れ、実況が「マルティネスの両足は宙に浮いている。幸運にもタックルがボールに触れたが、そうでなかったら退場処分だった」と極めて危険なタックルだったと伝えた。

　プレミアリーグは接触プレーの激しさが特長のひとつだが、デイリー・メール紙のオンラインコメント欄では「怪我をさせるためのタックルだった」との記述もあっただけに、鎌田が無事であったことが何より朗報だった。

＜前編から続く＞