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「“ドジャースのショウヘイ”として見るのは何か違う」トラウトやエンゼルス後輩の“大谷翔平愛”は永遠に…170キロ腕「貴重なユニだからね」
posted2024/09/06 06:01
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Meg Oliphant/Getty Images
盟友トラウトが語った「何か違う感じ」とは
<名言1>
彼をドジャースの一員として見ることは何か違う感じがした。
(マイク・トラウト/NumberWeb 2024年3月8日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/860890
◇解説◇
大谷がエンゼルスタジアムに凱旋した連戦の2戦目は、チーム再建中のエンゼルスが意地を見せた。初回にドジャース先発ミラーから5点を奪うなど着実に加点。前人未到の「50-50」を目指す大谷に対してもキャニング、ストリックランドの投手陣が巧みに高めを使って4打数無安打に封じ、10-1で大勝した。
昨季まで大谷は、そのエンゼルスで八面六臂の活躍を見せた。大活躍を振り返る時に欠かせないのは、トラウトの存在だ。「トラウタニ」とも称された2人の打てて走れるスラッガーコンビ(大谷はそれに加えて投打二刀流だが)は、6年間で30本のアベック本塁打を放つなど、メジャーでも屈指の破壊力だった。
それとともに2人の関係性もリスペクトあふれるものだった。大谷と言えばチームメートと和気あいあいとした姿をよく見せているが、3つ年上にあたるトラウトに対しては“ちょっかい”をかけることはなかった。エンゼルス所属時代にトラウト自身が「長年にわたっていい関係を築いている」と語っていたのが、何よりも雄弁に物語る。
再会時、結婚をお祝いするとともに…
そんな信頼の積み重ねがあったからこそ……初めて目にした時の「ドジャースのショウヘイ」に違和感があったのかもしれない。
冒頭の発言は2024年3月のオープン戦で、笹田幸嗣記者らが聞いた言葉だ。ドジャース移籍後初となるエンゼルス戦で大谷は、6年間所属した古巣の仲間たちと旧交を温めた。もちろんトラウトもその1人で、会話とハグをかわし「結婚のお祝い」を伝えたという。
ただ同時に「我々のために多くのことをしてくれた」という感謝があるからこそ……ドジャーブルーに身を包んだ背番号17の姿に、これまでと違う感情を覚えたのかもしれない。
今季のトラウトはシーズン序盤の29試合で10本のアーチを量産し、2022年以来となる40本塁打到達もあり得るかと見られた。しかし左ひざ半月板損傷を負って4月末に戦線離脱。手術後のリハビリを経て7月末にマイナーで復帰戦に臨んだが、その試合で再び半月板の断裂が判明し、再手術ならびにシーズン終了となる悲運に見舞われた。