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大谷翔平とエンゼルスの幸せな関係「同じチームにいてほしかった」元同僚は複雑な本音も…主力揃いのオープン戦は“常識外れ”の惜別試合だった
posted2024/03/08 17:02
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
JIJI PRESS
3月もまだ初旬。敵地で行われるナイトゲームに主力選手が揃うことはまずあり得ない。なのに、5日のドジャース戦。エンゼルスは股関節の違和感で別メニュー調整となったアンソニー・レンドンを除いては、予想される開幕メンバーがラインナップに名を連ねた。常識では考えられないメンバー構成。それはエンゼルスが贈った大谷翔平へのメッセージだと感じた。
“All of us are here to see Shohei. We love you, buddy!”
“我々は翔平に会いたくてここに来たんだ。愛してるぜ、相棒!”
トラウト「結婚と契約、お祝いを伝えたよ」
試合前のウォーミングアップ。トラウト、ウォード、ネト、オホッピーらがまるで磁石が引き合うように大谷のもとへ集まった。
30歳の正左翼手テーラー・ウォードは、昨年7月29日のブルージェイズ戦で顔面死球を受け、残りのシーズンを棒に振った。彼は大谷の気遣いを喜んだ。
「顔を怪我したので、そのことを彼は『どうだい?』って言ってくれた。そして話したよ。いつものことだけどね」
ウォードは嬉しそうだった。
盟友マイク・トラウトは大谷がエンゼルスに在籍した6年間で30本ものアベック本塁打、いわゆる“トラウタニ弾”を放った。お互いが特別な存在。“あまり野暮なことを聞くなよ”。そんな雰囲気も醸し出していたが、話が始まれば違った。