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「月間打率.174だけど7本塁打」大谷翔平“試練の8月”歴代成績は? 取材記者陣が騒然となった肉声「“調子が悪い”のにトラウト超えOPSも」 

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photograph byNanae Suzuki,John Fisher/Getty Images

posted2024/08/19 17:02

「月間打率.174だけど7本塁打」大谷翔平“試練の8月”歴代成績は? 取材記者陣が騒然となった肉声「“調子が悪い”のにトラウト超えOPSも」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki,John Fisher/Getty Images

8月の大谷翔平はエンゼルスとドジャースでどんな成績を残してきているのか

 8月月間を通じた成績だと1本塁打11打点、打率.281とそこそこレベルに見えるが、10日のレッドソックス戦から20日のレンジャーズ戦にかけては、当時の自己最長タイとなる11試合連続安打をマークした。そしてこの期間の成績は47打数21安打、1本塁打、11打点、打率はなんと「.447」と4割を大きくオーバーする安打量産モードに入っていた。

 しかしそんな中でも、記者陣が驚愕した大谷のコメントがあった。

「調子が悪い中で、率がまずまず残っていることに関して言えば、成長しているのかなとも捉えられるので……」

 この期間、大谷は21安打のうち二塁打4本、三塁打2本、本塁打1本を放っていて、OPSは1.175。このシーズン45本塁打を放って、MVPを獲得した盟友マイク・トラウトのOPSが同期間において「1.100」だったことを踏まえると、調子が悪いのにこれだけの成績を残すのか……という思いがよぎったとしても自然なことである。

22年:打っては8本塁打、投げては31奪三振もエ軍は…

<証言3>
ポストシーズンにつながる可能性が低いというのは、選手からしたら厳しい。
(大谷翔平/NumberWeb 2022年8月9日配信)

https://number.bunshun.jp/articles/-/854212

◇解説◇
 初のメジャーMVPを獲得した2021年、ホームランダービー出場による疲労で後半戦の成績が伸び悩んだことはよく指摘されるが……18、19年を見てわかる通り、大谷は決して夏場を苦手としているわけではない。むしろ5年目の22年には、8本塁打20打点、OPSも「1.039」をマーク。さらには投手としても2勝2敗、防御率2.20、28.2回を投げて31三振を奪っている。

 その中でどうしても“試練”のイメージがついて回るのは、前所属のエンゼルスがこの時期に“終戦”を迎えることが多かったからだろう。

 22年のエンゼルスは開幕直後こそ好調だったものの、5月から6月にかけて球団ワーストとなる14連敗で急失速。トレード期限直前にはブランドン・マーシュ、ノア・シンダーガード、ライセル・イグレシアスと主力を一気に放出する「売り手」に回ったことで、大谷が求める「ヒリヒリした9月」、つまりポストシーズン進出争いは事実上終焉となっていた。

 阿部太郎記者の当時の取材によると、大谷自身がこうエンゼルスの状況を吐露することもあったという。

【次ページ】 18年~24年の「打者・大谷の8月成績」を比べてみると

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