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なでしこDF北川ひかる「このタイミングで…」五輪直前にケガ→美しいFK弾まで諦めず、“涙の米国戦”から前を向くワケ「また強くなりますよ」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byNaoki Morita/AFLO
posted2024/08/13 06:02
五輪直前にケガを負った北川ひかるだったが、ナイジェリア戦での鮮やかなFKなど、被災地となった故郷への想いを乗せてパリ五輪でプレーした
買い物に出かける者、ランドマークを見に行く者、カフェでコーヒーを楽しむ者。約1カ月にわたり休み無く身体を酷使してきた選手たちの、束の間の休息だった。そしてまた、数日もすれば戦いの日々に戻っていく。
「もう前に進もうとしている自分がいるし、ここからまた強くなりますよ」
北川が顔を上げれば、長谷川もまた「まずはチームに戻って、自分自身に求めるプレーをしっかり表現できるように、もっと毎日成長したいです」と、これから始まる新シーズンに意気込んでいた。
谷川に清水、長谷川…なでしこの未来に希望を
ロンドンオリンピック以来、12年ぶりのメダル獲得を目指したなでしこジャパンは、その12年前の決勝で立ちはだかったアメリカに今回も行く手を阻まれ、ベスト8で大会を去ることになった。
それでも谷川萌々子ら若い力の台頭、負傷離脱した清水梨紗の想いを受け止めた長谷川唯や田中美南、守屋都弥など――22人全員で戦ったこの夏は、なでしこジャパンの未来に希望を持たせる大会となったと言っていいのではないか。
彼女たちのパリオリンピックは幕を閉じたが、次なる幕開けのために、その歩みは続いていく。
<第1回、第2回からつづく>