「三戸、斉藤、藤田が甲乙つけがたいプレーをしたが、勝負の行方を大きく左右した最初の2点を決めた三戸を選びたい」

――日本にも、改善すべき点はあったと思いますか？

「ほぼ全員が良いプレーをしたけれど、後半30分、大畑のGK小久保玲央ブライアン（ベンフィカ）へのバックパスが短く、危険なシュートを打たれて小久保が辛うじて防いだ場面があった。また、高井幸大（川崎フロンターレ）はいつになく判断と技術の両面でミスがあり、イエローカードも受けた。今後、気を付けてもらいたい」

分析力においても日本の圧勝だった

――日本が攻守両面でほぼ完璧な試合をした一方、南米予選であれだけ強かったパラグアイがまるで別のチームのようでした。

「大会前の強化試合で両国はいずれもフランスと対戦し、日本が苦しみながらも1-1で引き分けたのに対し、パラグアイは1－4と大敗を喫した。大会前の調整に失敗したのかもしれないし、対戦相手の分析力においても日本の圧勝だった」

――D組のもう1試合は、マリとイスラエルが1－1で引き分けました。

「他チームの試合は、常に引き分けが望ましい。この点でも、日本は幸運だ」

――27日、日本は中2日でマリと対戦します。この試合に勝利すれば決勝トーナメント進出を決める一方で、3月に対戦した際に日本は再三サイドを突破され、技術的なミスも多く、1－3と完敗しています。

「彼らのスピードとパワーは脅威だ。また、若手のトップ下の選手をOA枠で補強している。しかし、日本も3月の敗戦で多くの教訓を得たし、当時からチームは大きく成長している」

マリ戦の先発メンバーを予想すると

――日本のマリ戦の先発メンバーをどう予想しますか？

「こういう状況で、南米や欧州の監督の多くは中2日の試合でもほぼベストメンバーで臨み、勝ってグループ2位以内を確保し、GS最終戦で選手を入れ替える。しかし、日本代表の森保一監督もそうだけど、日本人監督の大半は選手のスタミナを懸念してか、中2日の試合では先発メンバーを大幅に変更する。

　大岩監督もそのタイプだけど、パラグアイ戦では終始、試合をコントロールできたからエネルギーの消耗を減らすことができた。選手個々のコンディション次第だけど、普通に考えれば、故障した平河の代わりに藤尾か佐藤が入るくらいかな。しっかり勝って、ベスト8入りを決めてほしい」

　チアゴ記者は、日本の電撃的な大勝を祝福しながらも、「引き続き平常心を保ち、マリ戦でも落ち着いてプレーしてもらいたい」と強調していた。＜つづく＞