熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER

「失礼ながら当初は五輪18人枠に値しないと」ブラジル人記者が謝罪…“勝てば決勝T”マリ戦予想先発は?「ケガのヒラカワの代わりに」 

text by

沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

PROFILE

photograph byJuan Manuel Serrano Arce/Getty Images

posted2024/07/27 17:02

「失礼ながら当初は五輪18人枠に値しないと」ブラジル人記者が謝罪…“勝てば決勝T”マリ戦予想先発は?「ケガのヒラカワの代わりに」<Number Web> photograph by Juan Manuel Serrano Arce/Getty Images

パラグアイ戦の大勝劇、ブラジル人記者が見た日本代表の率直な感想とマリ戦の予想先発は?

「概ね予想通りだった。今年4月から5月にかけて行なわれたU-23アジアカップを制覇した主要メンバーからMF松木玖生(※FC東京から移籍の可能性があるため招集外)とMF山田楓喜(東京ヴェルディ。バックアップメンバー)が抜けたが、U-23アジアカップに出場できなかったMF三戸舜介とFW斉藤光毅(いずれもスパルタ)が先発したのは妥当だった。

 唯一、CFに細谷真大(柏レイソル)と藤尾翔太(町田ゼルビア)のどちらを選ぶかが疑問だったが、大岩剛監督は右ウイングとしてもプレーできる藤尾を途中交代の選択肢として残し、細谷を選んだのだろう」

パラグアイは立ち上がりからかなり悪質だったが

――試合の立ち上がりをどう見ましたか?

「ほぼ互角。ただ、パラグアイ選手は日本選手に対してかなり悪質なファウルを含む激しいプレーをしてきた。伝統的にパラグアイのフットボールは南米ではやや異色で、堅守速攻で激しく当たってくるのが特徴だけど、試合序盤は日本の選手たちを委縮させるような意図が感じられた。かつての日本に対してであれば、あるいは効果があったかもしれない。しかし、今の日本選手は若くても経験を積んでおり、冷静に対処していた」

――前半19分、日本が左サイドを崩し、大畑歩夢(浦和レッズ)からの折り返しを受けた三戸がニアサイドへ鮮やかなシュートを決めて先制。この得点シーンをどう見ましたか?

「大畑はU-23アジアカップ後、クラブで左SBのポジションを確保し、大きく成長した。彼のクロスが絶妙だったし、三戸のシュートを止めようと前へ飛び出そうとするパラグアイのCBバルブエノを細谷が後ろ向きで巧みに両手で抑えた。そのお陰で、三戸がフリーでシュートを放つことができた」

あの踏みつけは「まったく意味のないラフプレー」

――そして、パラグアイのMFウィルデール・ビエラが平河悠(ブリストル・シティ)がパスを出した後に後方から右足首を踏みつけ、退場処分となります。

「全く意味のないラフプレー。1点のビハインドを背負った状況で1人少なくなり、パラグアイは窮地に陥った。もしスコアが0-0だったら、パラグアイはアタッカーの代わりにボランチを入れ、日本の攻撃に耐えながら得点機を狙うことができた。しかし、1点ビハインドの状況では攻撃の選手を外すわけにいかない。このため、パラグアイは前半の残り20分は守備に不安があり、思い切った攻撃もできないという状況に追い込まれた」

――その一方で、数的優位となった日本は前半のうちに追加点を取り、試合の行方を決めるという選択肢もありました。日本はどうして前半のうちに追加点を奪えなかったのでしょうか?

【次ページ】 フジタ、キムラもほぼ完璧なプレーだった

BACK 1 2 3 4 NEXT
三戸舜介
斉藤光毅
細谷真大
藤尾翔太
大岩剛
チアゴ・ボンテンポ
大畑歩夢
平河悠
藤田譲瑠チマ
木村誠二
山本理仁
佐藤恵允
荒木遼太郎
小久保玲央ブライアン
高井幸大
パリ五輪
オリンピック・パラリンピック

サッカー日本代表の前後の記事

ページトップ