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「失礼ながら当初は五輪18人枠に値しないと」ブラジル人記者が謝罪…“勝てば決勝T”マリ戦予想先発は?「ケガのヒラカワの代わりに」
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byJuan Manuel Serrano Arce/Getty Images
posted2024/07/27 17:02
パラグアイ戦の大勝劇、ブラジル人記者が見た日本代表の率直な感想とマリ戦の予想先発は?
「こういう場合、ブラジル人監督の多くは追加点を狙わせる。しかし、大岩監督は慎重なタイプで、結果的にパラグアイの“提案”を受け入れたんじゃないかな」
――提案を受け入れたとは、どういうことですか?
「大会期間中、中2日の試合が続くので、エネルギーの消耗を避ける意味合いもあったと思う」
フジタ、キムラもほぼ完璧なプレーだった
――前半は日本の1-0で終了。後半の立ち上がり、パラグアイが得点を狙って前がかりになりました。
「これは日本も十分に予想していたはず。多少のピンチはあったが、決定的に危ない場面はほとんど作らせなかった。藤田譲瑠チマ(シント・トロイデン)が中盤の守備を見事に統率していたし、最終ラインでは木村誠二(サガン鳥栖)がほぼ完璧なプレーを見せていた」
――そして後半18分、日本は斉藤が左サイドでボールを受けると、見事なドリブルでDFを抜き去り、三戸へピンポイントのクロス。これを、小柄な三戸がダイビングヘッドで決めました。
「スパルタでプレーする2人の絶妙なコンビネーション。これまた美しいゴールで、パラグアイの戦意を削いだ」
――さらに、24分にも右サイドから佐藤恵允(ブレーメン)がクロスを入れ、斉藤からのパスを受けた山本理仁(シント・トロイデン)が鮮やかなミドルシュートを決めた。
「右サイドからチャンスを作り、左サイドで決めた。完璧なコンビネーションだった」
失礼ながらケインは当初…MVPはミトだ
――その後、日本は途中出場の藤尾がさらに2得点。36分に荒木遼太郎(FC東京)が蹴ったFKを頭で叩き込むと、42分にも細谷からの縦パスを受け、ドリブルで独走して難なく決めました。
「U-23アジアカップ後、私はCB、左SB、CFに弱点があってOA選手が必要と考えた。そして失礼ながら当初、佐藤は18人の登録メンバー入りに値しないと思っていた。ところが、この試合ではまさにこれらのポジションの選手と佐藤が素晴らしいプレーで日本を勝利に導いた。彼らに脱帽するよ(笑)」
――この試合のMVPには誰を選びますか?