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岡崎慎司が「もう監督信じない」「恐怖症なんです」…いま明かされる、欧州での苦闘 支えとなった「一緒に戦ってくれた家族」「プロジェクトX」

posted2024/05/19 17:00

 
岡崎慎司が「もう監督信じない」「恐怖症なんです」…いま明かされる、欧州での苦闘 支えとなった「一緒に戦ってくれた家族」「プロジェクトX」<Number Web> photograph by STVV

現地時間5月17日、遂に引退を迎えたシントトロイデンの岡崎慎司。海外挑戦初期から岡崎を取材してきた筆者は現役終盤に意外な本音を聞いていた

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中野吉之伴

中野吉之伴Kichinosuke Nakano

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 現地時間5月17日に行われた岡崎慎司の引退試合。海外挑戦の出発点・シュツットガルト時代から取材してきた記者が見た現役最後の雄姿、そしてキャリア終盤に語られた意外な一面とは――。

 元日本代表FWの岡崎慎司が、プロサッカー選手として最後の試合に臨んだ。

 シントトロイデンのホーム最終戦となるルーヴェン戦で岡崎はCF(センターフォワード)としてスタメン出場。アップのシュート練習では精度の高いシュートを次々にゴールへと決めていく。試合前には通算出場数となる《706》が記されたユニフォームと花束をもらい、ラストマッチのキックオフをした。

「オカザキ」コール

 果敢な守備、裏への抜け出し、ゴール前への飛び込み。膝に痛みを抱えながら、必死に体を動かし続ける。山本理仁のフリーキックに頭で合わせる場面もあったし、両チーム選手がもめる輪の中に入って仲裁するシーンもあった。一つ一つのプレーやしぐさにこれまで積み重ねてきたものが宿っている。

 後半6分、笛が鳴った。交替ボードに岡崎の番号が掲げられる。両チームの選手がゲートを作り、偉大な選手の最後に花道を作った。審判と両チームの選手それぞれと握手をして、トルステン・フィンク監督とはハグをして、一歩一歩をかみしめながらピッチを後にした。シントトロイデンファンからは大きな「オカザキ」コール。笑顔だった。

岡崎「想像してなかった。相手チームにまでやってもらえて。本当にいい終わり方ができたと思います」

 試合後にはサプライズで大型モニターにかつてのチームメイトからのお別れメッセージが映し出された。長友佑都、香川真司、レスター時代の同僚ジェイミー・バーディたちからも。いろんな思いが去来したことだろう。

 試合後シャワーを終えてスーツ姿に着替えた岡崎はファンイベントに参加。午後11時を過ぎていたが、100人以上のファンが集まった。日本人だけではなく、地元ファンの姿もある。質問コーナーでは一つ一つに丁寧に答え、参加者それぞれと写真に収まった。にこやかに会話をし、肩を組んで、握手をして。最後の一人が終わった時にはもう12時半を回っていた。 

【次ページ】 前向きな岡崎が口にしたネガティブなこと

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