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「おかん、頑張るよー!」スタンドに何度も叫んだオリックス・宗佑磨…“母一人子一人”支えてくれた感謝の想いは「恥ずかしくないんで」 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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posted2024/05/12 11:00

「おかん、頑張るよー!」スタンドに何度も叫んだオリックス・宗佑磨…“母一人子一人”支えてくれた感謝の想いは「恥ずかしくないんで」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

母への想いを素直に言葉にする宗

「マジで俺、運いいなー」

 3年連続の日本シリーズ出場を決めた昨年10月、しみじみと語っていた。

「僕の人生だいぶすごいことになっていますね。『マジで俺、運いいなー』と思って。だってオリックスに入って最初はずっと最下位とかBクラスだったじゃないですか。それが気づいたら、3年連続リーグ優勝、日本シリーズなんて。すごいな、ほんと運いいなって思います。

 試合に出してもらえなかったらこんなことはないので、本当に感謝していますし、いいタイミングで野球ができているなと思いますね。本当に、すべてのタイミングが合ったのかなと。二軍でいい機会をもらえたし、監督が代わることがなかったら、僕はたぶんもうクビになってるんで(苦笑)。(一軍と二軍を)行ったり来たりの選手でしたから。これが今の現実だけど、そうじゃなかった未来も、もちろんあったはずだから」

「親の飯が一番うまいんで」

 運やタイミングもあるかもしれないが、チャンスをものにしたのは宗自身だ。そして陰には母のサポートもあった。5年ほど前から母も大阪に戻り、車ですぐに行き来できる距離に住んでいる。

「僕を育てるために関東に引っ越して仕事をしていたから、僕が巣立ったら、やる意義がなくなっちゃったらしくて。『私も大阪帰ろっかな』って。だから僕も『自由に過ごしてよ』って感じです」

 母の家にご飯を食べに行くことも多いという。

「親の飯が一番うまいんで。だって安心できるじゃないですか。『これ何?』とかないし、親が作ったものだったら食うし、って感じです」

 母の日のプレゼントは?と聞くと、「別にそんな、美談にしなくていいっすよ」と少し照れながら、「飯にでも行くんじゃないですか」。

 何も疑うことなく心と体を預けられる存在が、宗の進化を支えている。

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