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大阪桐蔭春夏連覇と金足農ブームの「2018甲子園ドラフト組」最多勝は根尾昂でも吉田輝星でもなく…最多HRは万波中正〈プロ6年目24歳の明暗〉
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byHideki Sugiyama
posted2024/05/01 17:04
第100回夏の甲子園での大阪桐蔭・根尾昂と横川凱。彼らはここからプロのキャリアをどう伸ばしていけるか
大阪桐蔭のエースだった柿木蓮は、日本ハムに5位で入団。吉田輝星のチームメイトになったが、2022年に4試合投げただけ。現在は育成契約となっている。
通算:4試0勝0敗0S0H4.1回1振 率2.08
この中では一番地味な存在だった横川凱は、巨人に4位で入団後、2021年、22年と育成契約になりその都度復活した。2023年は先発で投げて4勝、彼ら投手の中では最も勝ち星を挙げていて、今季も先発での活躍が期待されている。
通算:29試5勝10敗0S0H110回61振 率3.76
あの甲子園から6年目の今年、甲子園のヒーローたちの明暗は分かれつつある。
球宴出場の小園、万波は昨季本塁打王争い
この甲子園に出場した3年生の中には、決勝に進出した2チーム以外で、NPBの一線で活躍する選手がたくさん出ている。ちょうど2000年生まれ、今年24歳になる選手たちだ。
・小園海斗(報徳学園)
ベスト8で敗れた報徳学園にあって、大会記録となる1試合3二塁打を打った小園はドラフト1位で広島に入団。2022年にはオールスターにも出場している。
通算:404試1495打405安22本128点16盗 率.271
・野村佑希(花咲徳栄)
投打二刀流で甲子園出場。花咲徳栄は2回戦で敗退したが、2本塁打を記録した。2018年ドラフト2位で日本ハムに入団。プロでは内野手として活躍。中軸を打つこともある。
通算:346試1242打317安29本134点7盗 率.255
・万波中正(横浜)
3回戦で吉田輝星の金足農に敗退。2018年ドラフト4位で日本ハムに入団。身体能力の高い外野手として頭角を現し、昨年は本塁打王にあと1本と迫る25本塁打を記録。オールスターにも出場した。
通算:315試1046打248安47本138点3盗 率.237
・奈良間大己(常葉菊川)
常葉菊川も3回戦で敗退するが奈良間は1本塁打。立正大に進み活躍。2022年ドラフト5位で日本ハムに入団。小柄だがアグレッシブな守備と打撃で、新庄剛志監督の期待を集めている。
通算:78試200打49安2本16点2盗 率.245
・蛭間拓哉(浦和学院)
浦和学院はベスト8まで進出。仙台育英戦で本塁打を打った蛭間は早稲田大学に進み活躍。2022年ドラフト1位で西武に入団。1年目から一軍で活躍している。
通算:56試198打46安2本20点0盗 率.232
・林晃汰(智辯和歌山)
1回戦で敗退。2018年ドラフト3位で広島入団。2021年には102試合に出場し10本塁打。正三塁手の期待がかかる。
通算:126試423打108安11本45点0盗 率.255
1つ下で宮城・奥川・西舘、2つ下で度会も出ていた
なお上記した3年生以外でも、プロで活躍している選手が多い。