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「タケ、好きだけど少し疲れてるのかな」“サブ続き”久保建英に少年ファンがホンネも…“マドリー戦で完全復調”をカメラマンが期待するワケ 

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中島大介

中島大介Daisuke Nakashima

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posted2024/04/26 17:29

「タケ、好きだけど少し疲れてるのかな」“サブ続き”久保建英に少年ファンがホンネも…“マドリー戦で完全復調”をカメラマンが期待するワケ<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

ヘタフェ戦で途中出場した久保建英。マドリーなど3強との戦いを残すが、来季欧州戦線の出場権確保のためには今こそ彼の力が必要となる

 ピッチ中央へポジションを取った久保は、より広範囲でボールに絡む時間が増えていった。この日最大の決定機となったのは、右サイドに回った久保がスローインのボールを、相手と身体を入れ替えながら受けたあと、さらに詰め寄ってきた守備者をもそのままサイドを抉るように置き去りしてボックス内へ。タッチラインギリギリから正確なクロスをゴール正面のウマル・サディクの元へ送った。

 一瞬フリーとなっていた長身FWはボールをトラップしてシュートを放ったが、枠を捉えることはできなかった。久保も思わず少し飛び上がりつつ手を挙げて、悔しさを露わにしていた。

トップ下で好調だったのは収穫のはず

 試合は終盤に入り、ロングボールを中心とした攻防に移っていった。その中盤を省く戦いに、久保は良い形でボールを受けることが難しくなっていった。ソシエダとしては、ヘタフェに付き合わず、パスゲームを続けたかったはずだが……直射日光による疲労なども大きく影響したはず。

 振り返れば、ソシエダが先制点を奪った直後の中断の間にも、水分補給をする選手たちの姿が暑さを物語っていた。気温こそ約20度だったが、日差しはかなり強く、90分の撮影を終えただけでも、日焼けなどでかなりの疲労感があったほど。

 また負傷、累積による出場停止などで、主力を欠いたこともゲームを落ち着かせられなかった大きな要因だった。特に、マルティン・スビメンディ、ブライス・メンデスの欠場の影響は大きく、久保がこの日トップ下でも好調を示したのはチームにとっても大きな助けになるはず。

ドローのやるせなさ、次戦マドリー戦でこそ…

 その久保は、終了の笛と同時に脱力して上を見上げる姿が印象的だった。また挨拶のためサポーター席へ近づく、選手たちからもやるせなさを感じさせる表情が窺えた。

 次節、ソシエダはホームでレアル・マドリーを迎え撃つ。

 そのマドリーは、同日夜に行われたエル・クラシコ、対バルセロナ戦に勝利しほぼリーガ制覇を手中に収めた。またCLではマンチェスター・シティを打ち破り準決勝に進出している。

 そんな強敵に対して、リーガ序盤でのベルナベウでのー戦、久保は幻のゴールを決めている。仲間のオフサイドでゴールが取り消されても不敵に笑う好調の久保が記憶に強く残る。さらに言えば、昨季はCL出場権を狙う中での大事な時期に、マドリー相手にゴールを奪い取ってファンを歓喜させた。

 対ヘタフェ戦、復調の兆しを感じさせた久保。チームを勝利に導くゴールを期待したい。

クラシコ編につづく>

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