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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
韓国では大谷翔平「同情論」が多数、“賭博問題”タブーの韓国でも「大谷翔平が愛されるワケ」韓国ベテラン野球記者が明かす「中垣内、野茂も愛されたが…」
posted2024/03/24 11:04
text by
崔敏圭Choi MinGyu
photograph by
Nanae Suzuki
3月20日、21日とソウルで行われたドジャース対パドレスのMLB開幕2連戦。一体、現地の野球記者は韓国初のMLB公式戦をどのように見たのか。長年、韓国野球を取材してきた韓国野球学会理事の崔敏圭氏が「MLB開幕戦の衝撃」について率直に綴った。(訳:朴承珉、全2回の第1回)
3月20日、韓国ソウル市内の高尺スカイドームでは、サンディエゴ・パドレスとロサンゼルス・ドジャースのメジャーリーグ開幕戦が行われた。
「大谷特需」でチケットが即完売
韓国野球史上、意味のある試合だった。1958年、強打者スタン・ミュージアルを擁するセントルイス・カージナルスがMLBのチームとしては初めて訪韓し、ソウルで親善試合を行った。1962年にはデトロイト・タイガース、1982年にはアトランタ・ブレーブスがその後を継いで訪韓した。ところが、韓国でMLBの公式戦が行われたのは今回が初めてのことだった。
開幕戦では韓国人初のメジャーリーガー、朴賛浩が始球式に登板。同じくメジャーリーグで活躍した秋信守、金炳賢らも同日、高尺スカイドームを訪れた。ドジャースとパドレスはメジャーでも華やかなスタープレーヤーが多く所属しているチームだ。数多のスターがひしめく中で、韓国の野球ファンが最も注目したのはドジャースの大谷翔平だった。
この試合のチケットの前売りが始まったのはおよそ2カ月前の1月26日。それでも発売開始からなんと8分で完売となった。じつは2022年11月に開催中止で幻となった「MLBワールドツアー コリアシリーズ」ではソウルと釜山で4試合が予定されたが、前売りのチケットが半分も売れなかった。当時、世間は最高39万ウォン(約4万4000円)の入場券価格が高すぎると判断したが、3月20日の試合のチケットは最高70万ウォン(約7万9000円)とそれよりもはるかに高く、注目度の高さを示していた。