「どこまでカイセドが吹っ飛んだのか見てなかったですけど、 別に彼に対してだけでなく、他の中盤の選手たちをいかに潰せるか、そしてプレッシャーをかけられた中で、自分がボールを受けれるか。ここが、自分の中でキーにしていたところだった。そこでの攻防というのは、間違いなく大事な局面だった。両チームにとって大事になってくると思っていて、そこは自分の良さがしっかりと出せたと思います。

　お互いにチャンスがある中で、最後どう決めるかみたいな試合だった。最後のところでのクオリティーも含めて、かなりキツイ中でやっていた。そこで（自分が）体を投げ出せれるかみたいな勝負だった」

　遠藤が意識していたプレーが効果的だったのは、英メディアの言葉からも読み取れる。

リーグカップ決勝のスタンドでは、日の丸を掲げる現地ファンも　©Getty Images

　英紙デーリー・メールは「いつもボールを受け取る位置にいて、リバプールの守備を完璧に取り仕切った。日本のキャプテンはクレバーな6番（＝守備的MF）のプレーを見せ、チェルシーのカウンターアタックを防いだ」と絶賛。英紙デーリー・テレグラフは「チェルシーは昨夏の移籍期間でリバプールと遠藤の獲得レースを争えばよかったと思ったに違いない」とし、チェルシーに足りなかったのは日本代表のような存在だったと褒め称えた。

　また英紙デーリー・テレグラフは、守備的MFとして世界的名手に名を上げた元フランス代表MFエンゴロ・カンテを引き合いに出し、「エンドウはカンテに最も近い存在だった」と表現。X（旧ツイッター）では、そのカンテへの褒め言葉として流行語になった一文である、「地球の70％は水で覆われているが、残りの30％はエンドウがカバーする」との投稿が、サッカーファンの間で頻繁にリポストされた。守備的MFに贈られる最大級の賛辞と、そう言っていいだろう。

＜続く＞