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箱根駅伝シード落ちの古豪・中央大&順大に有望選手が続々入学…大学駅伝の注目ルーキー2024「創価大には監督の甥が入学」「大東大には…」
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byKYODO
posted2024/02/29 06:02
佐久長聖から順天堂大学へと進む永原颯磨。3000m障害で高校記録を持つ期待のルーキーは順大で三浦龍司の背中を追う
今年3月でエースの石原翔太郎が卒業するが、9人の箱根経験者が残るのに加え、今年は走れなかった越陽汰(3年、来季から4年)ら主力が健在。2年生主体のチームだったので、上級生となる新シーズン、彼らがどうチームを牽引していくのか。一体感を築ければ箱根予選会上位通過、本大会での10位以内も見えてくる。「復活の狼煙」をあげられるか、ここ2年が勝負になる。
中央大が昨年に続き質の高いスカウティング
箱根駅伝13位に沈んだ中央大学は、昨年よりも13分台はひとり少ない2人だが、全体的に質の高いスカウティングに成功し、上々といえるだろう。
岡田開成(洛南・13分55秒62)は、トラックに強いスピード選手。OBの佐藤圭汰に憧れており、腰高のフォームで走る様は、どことなく似ている。都大路は主将として1区の予定だったが体調不良で出走できなかった。だが、京都府高校駅伝では1区1位で走るなどロードも強く、大学駅伝での活躍が楽しみだ。
都大路1区14位の七枝直(関大北陽・13分57秒78)は、中学までトライアスロンの選手。高校から陸上をスタートさせたが強い体幹と伸びやかなフォームからタイムが伸びていった。元トライアスロンの選手だけにタフさもあり、ロードのポテンシャルが高いので1年目から活躍を期待できる選手だ。
都大路6区16位の三浦彰太(須磨学園・14分07秒59)は、2年時こそ伸び悩んだが3年時は秋から5000mで自己ベストを更新するなど調子を取り戻した。原田望睦(東農大二・14分08秒73)は2年連続で1区を任された実力派。思い切りがよく、積極的な走りが持ち味で2月のぐんまマラソン・ジュニアロードレース高校男子10kmで優勝するなど、ロードに強みを発揮している。
高校駅伝2区区間賞のスピードランナーも中央大へ
田中伶央(笛吹・14分09秒32)は、インターハイ5000mに出場、山梨県高校駅伝1区3位とトラックのスピードとロードの強さを兼ね備えた選手。都大路4区3位の並川颯太(洛南・14分10秒37)は、タイムより実戦での強さを見せるタイプ。同じ洛南出身の岡田同様、佐藤を尊敬しているという。中央大には柴田大地(1年)、溜池一太(2年)ら高校の先輩がおり、環境的には何の不安もなく、競技に集中できる。