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「誰ひとり雰囲気を変えるプレーができなかった」堂安律25歳がドイツで語った“アジアカップ敗戦”「苦しい時に流れを変える選手にならなくては」
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph byGetty Images
posted2024/02/26 17:03
アジアカップ後、ドイツに戻り、フライブルクでプレーする堂安。アジアカップでの敗北について話を振ると…
ミックスゾーンでそんな質問をぶつけてみた。ほんの一瞬、考えるしぐさを見せた堂安は、それからスッと言葉を口にする。
「そうですね、はいそこは。代表での悔しさを重ねるうちに、代表への思いは強くなってるんで。はい、そこは(これまでとは)違う変化がありますね」
その変化とはなんだろう? 具体的にどんなことをテーマにしているのだろう?
個人技で、勢いを変えるような選手がいなかった
次の言葉もすぐに出てくる。
「やっぱり苦しい時に流れを変える選手にならなくちゃいけないと思った。(アジアカップの)イラン戦でも、ラスト20-30分の『相手の流れだな』ってときに、誰ひとり日本代表の中で雰囲気を変えるようなプレーができなかった。日本代表の選手、ピッチに出ている11人が誰もできなかった。
誰かが、例えばスーパーセーブだったり、1対1で奪い切るとか。僕だったら(相手を)抜いて、あるいはファールをもらうとか。そういう個人技で、チームの勢いをガラッと変えてしまうような選手がいなかったと思うんで、そういう選手になりたい。今日もラストの10-20分はそういうイメージを持ちながら、『ここで何か違うことを起こさないと』と思いながらプレーしてました」
「なりたい」から「ならなくては」へ
心に残るのは後悔だろうか。憤慨だろうか。どちらもかもしれないし、そうではないのかもしれない。