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「あのサッカーではベスト8敗退も妥当」三笘薫26歳が“アジアカップ敗戦”をブライトン取材記者に語った「日本代表はやるべきことが共有できていない」
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byAFLO
posted2024/02/13 17:24
2月10日のトッテナム戦に出場した三笘薫(26歳)。試合後にアジアカップの敗戦について語った
「アジアの戦いというより、クラブと代表ではプレースピードが一番違う。代表の場合、やっぱり時間がない中で、そこまで落とし込めるのかってところはあります。クラブの場合、お互いを見なくてもプレーできるところだったり、ビルドアップのところの質だったり、前からプレスに行くところもそうですけど、そうしたところがプレースピードの違いとなって現れる。
日本代表は、やっぱりお互いがまだまだ躊躇してるところがあったり、行くべきかどうか分からないところがあるので。そこは……うーん……なかなか解決できていないところがあります。そういうところで、少し後手になって、相手にロングボールを蹴られて、みたいな形が多かった。分析は、まだそこまでしてないですけど、失点したシーンは僕自身も色々関与したところがありましたし。だから(ベスト8敗退は)妥当な結果だと思って、イングランドに帰ってきました」
三笘の言葉は重かった
三笘の言葉は、選手サイドから見えた代表の問題点を切実に訴えているように聞こえた。
「自分たちで主導権を握って戦っていく」サッカーを目指す中で、相手の戦術変更、特にイラン戦はロングボール攻撃にまったく対処できなかった。ピッチにいる選手が対応しなければいけない局面もあるが、ピッチの外から俯瞰して見ている監督が、戦術変更や選手交代でテコ入れする必要があるのは当然のことである。少なくともピッチ上にいる選手たちは、目の前にいる相手選手への対応が第一の優先事項なのだから。
「後手、後手になった」「やるべきことがまだまだ共有できていない」「全員の100パーセントは出し切れていない」「あのサッカーではベスト8も妥当」――。優勝候補と期待された今回のアジア杯だっただけに、三笘の言葉は非常に重かった。