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「あのサッカーではベスト8敗退も妥当」三笘薫26歳が“アジアカップ敗戦”をブライトン取材記者に語った「日本代表はやるべきことが共有できていない」 

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田嶋コウスケ

田嶋コウスケKosuke Tajima

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posted2024/02/13 17:24

「あのサッカーではベスト8敗退も妥当」三笘薫26歳が“アジアカップ敗戦”をブライトン取材記者に語った「日本代表はやるべきことが共有できていない」<Number Web> photograph by AFLO

2月10日のトッテナム戦に出場した三笘薫(26歳)。試合後にアジアカップの敗戦について語った

 アジア杯は、三笘にとっても不本意な大会となった。大会前の12月21日、プレミアリーグの試合で左足首を負傷。全治4~6週間と診断され、アジア杯の参加自体に黄信号が灯った。しかし森保一監督は三笘の招集に踏み切った。代表合宿で三笘は、回復が進むにつれトレーニングの強度を上げていき、1月26日の全体練習からすべてのセッションに参加した。

 そして、決勝トーナメント1回戦のバーレーン戦で途中出場。復帰1戦目では自陣で相手選手3人を抜き去りチャンスを作った。迎えたイランとの準々決勝でも後半22分から途中出場。だが日本代表は劣勢にまわり、三笘も見せ場を作れなかった。

 失意に終わったアジア杯について、26歳のアタッカーは静かに振り返った。

「少ない時間、少ないチャンスの中で、やれることはあったと思う。出し切れなかったところがあった。 毎試合毎試合、悔いなくやるという気持ちでやらないといけないと思っています。

 イランに負けたし、イラクにも負けた。あれも実力です。個人的にも、まだまだ弱いところを実感できたので、上げていかないといけないというか。例えば、ゴール前の最終局面のところ。もっともっとクオリティを高めないといけないと思ってます」

「あのサッカーでは、ベスト8も妥当」

 三笘が、質問に対して一呼吸置いてから話すようになったのは、ここからだった。筆者は次のように尋ねた。「怪我の影響で、代表のトレーニングや試合に遅れて合流した。外から代表チームを見ている時間も長かったと思うが、三笘選手の目に今の代表はどのように映ったか」。三笘はこう返す。

「全員100パーセントを出し切れていない。全員の100パーセントは出し切れていない、というのは確実にあると思います。相手のロングボールに対しても、 なかなか自分たち(のやり方)がハッキリしないところもありましたし、解決できないまま終わった。

 自分がピッチに入った時も、やるべきことが統一できていないところがあった。延長戦に行くことも考えてましたけど、最後のところの集中力も足りなかった。あのサッカーでは、ベスト8も妥当かなと思います」

「日本代表はやるべきことが共有できていない」

 別の記者が「今日のトッテナム戦には6万人が集まった。アジア杯とは雰囲気が違うと思うが、どんな気持ちだったか」と質問を続けても、三笘はやはり日本代表を軸に説明を続ける。

【次ページ】 「日本代表はやるべきことが共有できてない」

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