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松木安太郎の異変“イラン戦解説で消えた”ユーモア…日本代表“テレビ放送”でまさかの連敗、サッカー不人気時代を知る男「焦りの正体」 

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岡野誠

岡野誠Makoto Okano

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photograph byJIJI PRESS

posted2024/02/05 17:00

松木安太郎の異変“イラン戦解説で消えた”ユーモア…日本代表“テレビ放送”でまさかの連敗、サッカー不人気時代を知る男「焦りの正体」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

テレビ朝日系で放送されたアジアカップのイラン戦で解説を務めた松木安太郎氏

<後半>

4分27秒 イランがスルーパスから日本のPA内でシュート
おい! おい!

19分36秒 DF板倉クリアもイランボールに
おい!

24分51秒 イランが日本のPA付近でワンツー成功
うおい! ファールだろ、ファールだろ!

30分27秒 日本の最終ラインでDF毎熊晟矢がややコントロールミス
おい! ちょっと最初のトラップがみんな、なんか落ち着かなくなってきたな。

32分49秒 イランが日本のPA内にクロス。DF冨安がクリア
おい! 危ない。

35分23秒 日本のPA付近でルーズボール
おい!

35分44秒 イランがスルーパスも日本がカット
おい! よしよしよし、よく触った!

37分57秒 イランが日本のPA手前でクリアボールをボレーシュート
おい! いいシュートだったけど、まあ正面だな。

44分56秒 日本がパスミス。イランにボールが渡る
おい!

※1 テレビ朝日の分数表示を参考に話し始めた時間を記載。以下同
※2 「おい、おい」と続いても1つずつカウント

 1試合で、実に19回も「おい!」と発していた。前回のアジア杯7試合で19回以上の「おい!」は決勝トーナメント1回戦のサウジアラビア戦(1対0で勝利/前半16回、後半17回の計33回)、準々決勝のベトナム戦(1対0で勝利/前半8回、後半17回の計25回)の2試合のみ。イラン戦も「接戦」「負けたら終わり」という2つの条件が揃ったため、松木氏は「おい!」と叫ぶ回数が増えたと思われる。

「おい!」の頻発とともに、「オフサイドだろ! オフサイドだよ! そんなもんオフサイドだろ!」という抗議の絶叫が繰り出されたため、肯定論者も嫌気が差したのだろうか。ただ、松木氏は最初からオフサイドに声を荒げていたわけではない。

「オフサイドだろ!」余裕あった前半から一変

<前半>

20分51秒 日本のMF守田がイランのPA内にクロスも笛が鳴る
松木:オフサイドね。

29分13秒 イランのオフサイドのVTRを見て
内田:板倉選手、ちゃんとオフサイド計算して。1メートルですけどね。ああいう駆け引きが大事ですね。

松木:80cmくらいじゃない? はっはっはっ!

(中略)

アナ:半自動オフサイドテクノロジー(人工知能を使った分析で判定)が導入されています。

松木:これがあるとね、ディフェンダーがああいうプレーできますよね。自信持ってね。

 前半、松木氏は技術の進化を肯定するなどオフサイド対応に余裕がみられた。だが、後半10分に同点に追いつかれ、劣勢の展開が続くと、オフサイドディレイ(はっきりしない場合にプレーを続行させ、止まった段階で判定)に疑問を呈し始めた。

【次ページ】 我を忘れた「そんなもんオフサイドだろ!」

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