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箱根駅伝“走れなかったキャプテン”たちの悲哀…青学大・原晋監督が流した涙「神林には10区を…棄権しても、予選会からやり直したっていいんだ」 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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photograph byWataru Sato

posted2024/01/04 11:02

箱根駅伝“走れなかったキャプテン”たちの悲哀…青学大・原晋監督が流した涙「神林には10区を…棄権しても、予選会からやり直したっていいんだ」<Number Web> photograph by Wataru Sato

元青山学院大学キャプテンの神林勇太。2021年の箱根駅伝は仙骨の疲労骨折で走ることが叶わなかった

「後輩たちが箱根に連れて行ってくれました」

「後輩たちが箱根に連れて行ってくれました」とミラーは涙を見せていたが、正月に向けては6区を走ることを希望した。ただ、部内トライアルで結果が残せず、本選ではバックアップに回った。

「それでも、準備出来ることはすべてやっての結果だったので、納得はしていました。本選でもみんなよくやってくれたと思います。ただ、箱根が終わってから目にする記事のなかには『立教の16人は全員が3年生以下。4年生はいないので成長する一方で未来は明るい』みたいなことが書かれているメディアもあって、僕はそういうのをSNSで見るたびに、『自分たち4年生はなにか残せたのかな?』と落ち込みました。でも、これほど面白い4年間はなかったと思います。箱根駅伝プロジェクトの最初の立ち上げから本選復帰までを見られたのは僕らの学年だけですから」

 ミラーは卒業後、サッポロビールに就職し、社会人1年目をスタートさせている。

 それにしても、思い出した3人の4年生はいずれもキャプテンばかり。走れなかったキャプテンのことは、いつまでも心に残っているものなのだ。

<第3回「史上最高の2区」編に続く>

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#3に続く
箱根駅伝「史上最高の2区」はこうして生まれた…中央・吉居大和、駒澤・田澤廉、青山学院・近藤幸太郎による“三つ巴の激闘”のウラ側

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