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「山本由伸に最も愛された男」中日・高橋宏斗が明かす“押しかけ弟子入り”で見た無双右腕の素顔…外食前には“0次会”「どうしてこんなに良くしてくれるんでしょう」 

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小西斗真

小西斗真Toma Konishi

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photograph byHideki Sugiyama

posted2023/12/26 11:06

「山本由伸に最も愛された男」中日・高橋宏斗が明かす“押しかけ弟子入り”で見た無双右腕の素顔…外食前には“0次会”「どうしてこんなに良くしてくれるんでしょう」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

WBC前の宮崎合宿では仲の良さをうかがわせるツーショットを見せていた高橋宏斗(左)と山本由伸

外食前には“0次会”の徹底

 寝食をともにした高橋には、山本の意識の高さは目を見張るレベルだった。例えば知人と食事の約束があったとする。その店が焼き肉なら、自宅を出る前に野菜を食べたり、ビタミンのサプリメントを摂取する。いわば0次会。そうして自己管理を徹底する山本の姿を目の当たりにしてきたから、高橋は心酔する。しかし、それはわかるのだが、出身校も故郷もチームも違う高橋を、なぜ山本は包み込むように受け入れたのだろう。

「それ、僕自身もビックリなんですよ。何でこんなによくしてくれるんでしょう……。他の人が頼んできても、同じ対応はしてなかったんじゃないかなって。それこそ頼まれるままに受け入れていたら、100人にも200人にもなるってことが(一緒にトレーニングしてから)わかったんです。もちろん駿太さんのおかげなんですが、僕にも謎です」

「可愛がられる才能」は球界屈指

 高橋は首をかしげたが、将来性豊かなこの投手には天性の才能がある。それは年上にかわいがられるという才である。帽子の後ろから髪の毛がピンと飛び出すだけで、世のお姉様をキュンとさせ、WBCでブルペンの入口がわからず右往左往する姿に誰もが「そこから入るんだよ!」とテレビに向かって声を出す。それでいて、マウンドに上がればトラウトから三振を奪うのだ。必死に慕ってくる純粋な姿は、山本の心をわしづかみにしたに違いない。

「あんな投手が身近にいて、あんな数字を出す。同じプロ野球選手なんですから、僕もそうなれるよう頑張ります。目標が定まったというか、やらなきゃなって思います」

 そう話す声、顔つきは由伸マニアではなく、間違いなく〝同業者〟のそれだった。

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