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大谷翔平が発言“彼が去ったら”ドジャース契約が崩れる…“天才”フリードマンとは何者?「28歳でメジャーGMに」「日本人記者に逆質問も」
posted2023/12/21 17:00
text by
水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph by
Getty Images
ドジャース大谷翔平の契約には、前代未聞の条項が含まれている。
大谷とバレロが“信じた”ある人物
スポーツ史上最高額となる10年総額7億ドル。その97%を後払いにするという異例の支払い形式もさることながら、「球団フロントの人事を契約条項に盛り込む」という内容はMLBの長い歴史の中でも恐らく初めてのことで、球界関係者を驚かせた。その人事とは、筆頭オーナーのマーク・ウォルター氏またはアンドリュー・フリードマン編成本部長が球団を去った場合、大谷側から契約を破棄することができるというもの。12月14日(日本時間15日)にドジャースタジアムで行われた入団会見で、大谷はこう説明している。
「メインのこのお2人と契約するという形ですし、そこがもし崩れるのであれば、この契約自体も崩れることになる」
ウォルター氏の存在が鍵になるというのはわかりやすい。後払い分の6億8000万ドルは契約終了後に10年間の分割で支払われることになるが、MLBの規定では契約成立の2年後からその資金を積み立て始めなければならないという。その巨額資金を動かす権限を持つのが、筆頭オーナーであるウォルター氏だ。
では編成本部長のフリードマン氏はどうか。
大谷の入団会見が行われた日、同氏は米専門テレビ局MLBネットワークの番組で司会者に「あなたが事実上の10年契約を得たようなものではないですか?」と冷やかされて笑いながら言った。
「クレイジーですよね。マーク(オーナー)にこの契約条項について説明するとき、思わず言いましたよ。『これ、私が言い出した条項に見えますよね? でも違うんです。ネズ(大谷の代理人バレロ氏)が提案してきたことなんです』とね」