しかも、このタイミングでマクアリステルが負傷離脱した。年末年始に突入し、リバプールの12月は1カ月間で8試合をこなす過密日程となるだけに、遠藤の需要は高まっているはずだ。

　それだけに、リーグ戦初ゴールは極めて大きな価値がある。起死回生の同点ゴールは、サポーターの心を鷲掴みにするきっかけとなる。劇的な逆転勝利を、サポーターも決して忘れることはない。

　モハメド・サラーやアレクサンダー・アーノルドに聞いたところでは、遠藤は加入時の8月に比べて、ロッカールームでより声を出すようになったという。トレーニングでも自信が増し、周囲に主張するようになってきたと聞く。クロップの右腕であるペップ・ラインダース（アシスタントコーチ）は、遠藤の情熱と熱心さ、向上心に胸を打たれているようだ。

写真はリバプール移籍決定直後にサラーと話す遠藤　©AFLO

　さらに遠藤は英語も上達してきた。チームメートやコーチングスタッフとのコミュニケーションも、これまで以上にスムーズになっていて、こちらもプラス材料である。

　遠藤は与えられた出場チャンスで確実なプレーを見せ、チームメートとサポーターの信頼をさらに高めていくしかない。過密日程の12月が勝負である。