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大谷翔平の衝撃FA…実際ドジャースはどう決まったのか? 最終候補が“消去法”で絞られていき…日本人が「北米史上最高額プレーヤー」になるまで
posted2023/12/11 17:02
text by
水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph by
Getty Images
大谷翔平の注目の去就を真っ先に伝えたのは、米国の有名敏腕記者によるスクープでも球団からの発表でもなく、大谷自身のインスタグラムだった。
「すべてのファンのみなさん、野球界にかかわるすべてのみなさん、決断に時間がかかったことをお許し下さい。次の所属球団をドジャースに決めました」
日本時間10日午前5時を回ったときだった。起きぬけの野球ファンの目を一瞬で覚ますビッグニュースは、瞬く間に日米を駆け巡った。
比べてわかる「衝撃的な金額」
契約は10年総額7億ドル。現在のレート約145円で計算すると1015億円というとてつもない金額になる。北米プロスポーツの史上最高額であることはもちろん、世界のプロスポーツでも史上最高額。MLB30球団で総年俸ランキング最下位アスレチックスの過去10年の総年俸合計も超える額だという。1人で選手40人の10年分だ。
MLBの契約でこれまでの史上最高額はMVPに3度輝いた外野手マイク・トラウトが2019年3月にエンゼルスと結んだ12年総額4億2650万ドルの延長契約。大谷はこれを一気に2億7000万ドル以上も上回り記録更新となった。
北米プロスポーツでは、NFLカンザスシティ・チーフスのQBパトリック・マホームズの10年総額4億5000万ドルの最高額を更新。世界ではリオネル・メッシが2017年にスペインのFCバルセロナと結んだ6億7400万ドルを抜き、キリアン・エムバペがフランスのパリ・サンジェルマンFCと結んだ2025年までの契約、約6億7900万ドル(オプトアウトしなかった場合)も抜く。スポーツ史上で誰も到達したことのない、まさに衝撃的な金額だ。