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「大谷は岩手県外では有名じゃないんでしょ?」まさかの反応…大谷翔平に“熱狂はしない”地元民「あの頃は普通の野球少年に見えてたけどなあ」
posted2023/10/14 11:01
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YukoYuko
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Yuko
メジャーで日本人初のホームラン王に輝くなど、歴史的な2023年シーズンを終えた大谷翔平。WBC優勝に魅せられて以来、野球漬けの日々を送ってきた私(地方在住社会人)は、シーズン中、いかに大谷さんの活躍に励まされてきたかを痛感している。そこで、ある行動に出ることにした。前回のメジャー生観戦アメリカ旅につづき、今回は岩手へ。世界的スターを生んだ地元はさぞ熱狂しているかと思いきや……? 「余る“新聞の号外”・控えめな横断幕」編。〈全3回の#2/#1、#3へ〉
花巻東高校、新花巻駅、平泉、水沢の小中学校をめぐり、夕方に「プラザイン水沢」にチェックインした。ここは、大谷翔平選手が栗山英樹監督(当時)とともに日本ハムへの入団会見を行ったホテル。つまり、プロ野球人生のスタート地点ともいえる場所だ。
「ああ、そういう関係があるんですか」
野球に興味がない水沢出身の旅仲間(以下、水沢女子)が言う。そしてひとり合点したように続けた。
「この前ですね、その栗山さん?が水沢に講演に来て行列ができてたんですけど、WBCの監督さんがなんでここに来るのか不思議だったんですよ」
ホームラン王の「号外」が余っていた…
ホテルのロビーにはオオタニさんにまつわる色々な展示が並んでいた。栗山監督との握手写真とか、2023年にメジャーで使ったバットとか。だが、何より目に飛び込んできたのは、フロントデスクに積んである新聞だ。ホテルのスタッフに聞いてみる。
「これってもしかして、このあいだの号外ですか?」
「はい、そうです。ホームラン王獲った時の。よろしければどうぞ。1部で足りますか? お知り合い用にもう1部どうぞ」
なんと。号外を2部ももらってしまった。というより、「号外」が余ることってあるのか……! 都会だとたぶん取り合いになるはずだ。
図らずも号外をもらえた満足感でその晩はぐっすり寝た。