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引退した松田宣浩のナゾ「酒席は1人カウンターで…」「試合後は声ガラガラ」ソフトバンク記者が見た“意外な素顔”「プライベートは寒男です」
posted2023/10/07 11:00
プロ野球18年間の現役生活に幕を下ろした松田宣浩
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph by
JIJI PRESS
松田宣浩が18年間の現役生活に幕を下ろした。
10月1日に東京ドームで行われた引退試合には「6番三塁」でスタメン出場。2打数無安打もファウルを打った際にはおなじみの“ケンケン打法”を披露してファンを沸かせ、守備では軽快に打球をさばき元気溢れるプレーで声援に応えていた。
そして試合後の引退セレモニーの挨拶である。感謝を込めた涙のスピーチの途中、「熱男」という言葉にも「ありがとう」と「これからもよろしく」と呼びかけたのがいかにも松田らしかったが、それ以上にマイクの前で一生懸命に想いを伝える声がかすれていたのが松田の野球人生を何よりも象徴していた。
そう、ソフトバンク時代からずっと、試合が終わった後の松田は、声がガラガラに嗄れていた。
工藤監督が驚いた「ホークスの違い」
バットで快音を響かせれば雄叫びを上げ、守っている最中もゲキを飛ばした。いや、それだけではなかった。2年前までソフトバンクを率いた工藤公康前監督が2015年シーズンに就任した当初の頃、少し驚いたような表情を浮かべてこんなことを言っていた。
「ホークスは負けている展開でもベンチは常に元気があり、声を出してバッターを応援している」
筆者も実際に感じたことがある。以前は球団オウンドメディアの仕事に携わっていたこともあり、試合中に記者席ではなくダグアウトすぐ裏の部屋などで過ごしたことがあった。試合そのものを直接確認できない場所で、最も耳に突き刺さるのが松田の声だった。
「よっしゃー！！」
ホームランでも打ったのか、と思えばただのファウル。味方バッターがバットを振るだけで声を上げていたし、ボール球を見送ってもそれを讃えて叫んだ。
