Jをめぐる冒険BACK NUMBER
「25~26歳にはプレミアで」藤田譲瑠チマが語る“バランス型MFの理想”と10代で築いたベース「嘉人さんにはたくさん怒られましたけど…」
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byAtsushi Iio
posted2023/09/18 11:03
9月、U23アジア杯予選での藤田譲瑠チマ。パリ五輪切符獲得のために、さらなる成長を期待したい
「今、19歳のデロージが思った以上にハマっているんだと思うんで、自分が彼をどかせられるかどうかですね。本音を言えば、アンカーをやりたい。そこから出て行くのが自分の持ち味なので」
開幕2連勝と好スタートを切ったシント・トロイデンだったが、その後は2分2敗と白星をつかめていない。譲瑠が初先発を飾った4節のゲント戦も、2点のリードを奪って昨季5位の強豪を追い詰めながら、引き分けに持ち込まれてしまった。
「勝ちたいですね。どんな相手にも負けたくないんですよ。STVVはまだベルギーの中で上位チームじゃないから、ゲント戦だったり、上位チームとのアウェイゲームでは、引き分けでオーケーというような気持ちがチームメイトから見受けられるんです。自分はそういうのは嫌だなって。やっぱり、優勝したいです」
クラブを躍進させて、次のステージへ
冨安や鎌田、遠藤航がいたシーズン、シント・トロイデンは7位と近年の最高位の成績を収めた。三笘がブライトンへの復帰を勝ち取ったシーズン、ユニオン・サン=ジロワーズは昇格組だったにもかかわらず、2位と大躍進を果たした。
チームが結果を残せば、選手の価値も上がり、ステップアップしやすくなる。
だから、自分もシント・トロイデンを躍進させて、次のステージへ――。
勝ちたい、優勝したいという勝利への渇望が、夢の舞台へと駆け上がるスピードを加速させるはずだ。
<前編から続く>