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南半球でキムチ鍋、“勝負飯”のカレーを急きょ…ラグビー日本代表に帯同する西芳照シェフの料理が愛される理由〈なでしこ秘話から紐解く〉
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byTakuya Sugiyama
posted2023/09/17 11:01
桜戦士の胃袋を支える西シェフ
今、西はフランスのトゥールーズにいる。
ラグビー日本代表に初めて同行し、ワールドカップを戦うチームを食事で支えていく任を担うためである。ニュージーランドから帰国し、筆者のインタビューを終えた2日後に欧州に飛んだ。
大男たちの胃袋を支える
プール戦だけでも1カ月に及ぶ長丁場。リラックスできる食事の場が大切になってくる。
「きっと雰囲気がいいときばかりじゃないと思うんです。どうしてもネガティブになってしまうことだってあるはず。そんなときにちょっとでもチームのプラスになるように、食事でストレスを発散して、気持ちを切り替えられるような料理をつくっていきたいですね」
南半球から北半球へ、なでしこからブロッサムへ。
栄養いっぱい吸い上げた花が、鮮やかに咲く。西芳照はそのために愛情込めて、魂込めてきょうもフライパンを振る――。