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「同じ立場だなんて思わない。だって…」岡本和真が後輩・浅野翔吾にインタビューを譲った日…“巨人ドラ1エリート”の苦しみと優しさの話 

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石田雄太

石田雄太Yuta Ishida

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photograph byJIJI PRESS

posted2023/09/15 06:00

「同じ立場だなんて思わない。だって…」岡本和真が後輩・浅野翔吾にインタビューを譲った日…“巨人ドラ1エリート”の苦しみと優しさの話<Number Web> photograph by JIJI PRESS

巨人の4番・岡本和真が語るルーキー浅野翔吾、そして3人の4番打者の話

岡本和真と“3人の4番打者”

「打ったボールがホームランになるということは、いい打ち方ができているということじゃないですか。だからでっかいホームランでもギリギリのホームランでも、レフトでもライトでも、どんなホームランでも嬉しいし、打ったホームランにそれ以上の何かを求めることはありません。それよりも僕は、ホームランを打ちたいと思うと余計な力みを生んでしまうので、そういう邪魔な気持ちを抑えながら、どういうボールを打ちに行くのかというセレクトと、どうやって来たボールに入っていくのかというタイミングだけを考えてアプローチするようにしています」

 8月29日、発熱による特例2023の対象選手となって出場選手登録を抹消されるまで、全試合で4番を務めてきた岡本。今シーズンは、タイガースの大山悠輔、ベイスターズの牧秀悟と、セ・リーグの右バッター3人だけが不動の4番だった。

「僕、大山さんのバッティングが好きで、以前はよく動画を見ていました。綺麗で芸術的なんですよ。WBCのときには牧君の回転するときの軸足の強さ、力を伝える動きが無駄なくボールに向かっていく精度の高さを参考にしていました。同じ右バッターで、ギリギリ同じ世代ですし、左のムネ(村上宗隆)も含めて、みんなからすごく刺激を受けています。ただ、僕の中では4番という打順へのこだわりはないんですよ。僕は3番を打ちたいんです。だって初回に回ってくるじゃないですか。そのほうが試合にすんなり入りやすいんです。4番だと初回が三者凡退だった場合、2回が先頭だから、そわそわしちゃう(笑)。高校のときも3番だったし、1打席目が終わるとその試合、落ち着けるんで、早く打席に入りたい。だからホントは3番を打ちたいなって……へへ」

岡本和真Kazuma Okamoto

1996年6月30日、奈良県生まれ。智辯学園高3年時に、ドラフト1位指名を受け、'15年に巨人に入団。史上最年少の22歳で「3割・30本塁打・100打点」を達成。186cm、100kg

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