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WBC後にまさかの不調…牧秀悟25歳を救った大和“師匠”の一言「“緊張感”の部分で違和感があった」「大和さん、WBCを見ていて…」<8月・月間MVP>
posted2023/09/11 11:01
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph by
Nanae Suzuki
プロになり3度目のリーグ月間MVP(2023年8月)を受賞した横浜DeNAベイスターズの牧秀悟は、晴れやかな表情で語った。
「なかなか狙って取れるものではないので、こうやって選んでいただき、すごくうれしいですね」
シーズン当初はすごく苦しんだ
8月の成績は、打率.362、38安打、26打点、OPS1.045と申し分のないものだった。加えて、すでに今シーズン、26本塁打、148安打(9月11日現在、以下同)と、いずれの数字もキャリアハイを記録している。
「今こうして結果が出ているからよかったと思うんですけど、シーズン当初はすごく苦しんだというか、思うような感じで打席に入れなかったんです」
正直に牧は言った。たしかに開幕当初の3・4月の月間成績は打率.235、打点13と、ハマの四番としては物足りないものだった。チームは開幕から好調で3・4月は16勝7敗で首位通過していたが、それだけに浮かない表情が目立つ牧の様子は気になるものだった。
WBC後の牧を襲った違和感
果たして主砲になにが起こっていたのか。まず考えられるのは開幕直前まで参加していたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)だが、影響はあったのだろうか。
「なんて言うのか、“緊張感”の部分で違和感があったような気はしますね」
牧は目線を斜め上に上げ、静かに言った。