熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「ピッチだけじゃない。ベッドの中でも…」“ジーコの兄”エドゥーはスゴい豪傑だった「質問が間違っている!」記者に切り返したワケ
posted2023/09/03 11:03
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Hiroaki Sawada
――あなたは、いつ頃からボールを蹴り始めたのですか?
「私は、ボールを蹴りながら生まれてきたんだ(笑)。まあそれは冗談だが、幼い頃からフットボールのことしか考えていなかった。
長男のゼッカに続いて、14歳でアメリカFC(リオの中堅クラブ)のアカデミーのテストを受けて合格した。次男のナンドも、18歳でフルミネンセのアカデミーに入り、ジーコも14歳でフラメンゴのアカデミーに合格。この4人がプロになった。兄弟の中で、四男のトゥニッコだけがプロにならなかった」
――彼はあまりうまくなかったのですか?
「いや、うまかったよ。兄弟の中で一番背が高く、ポジションはCB。本人にプロになる気があれば、なれたと思うな」
世界で最も多くのゴールを記録したファミリーだろうな
――それはますますすごいですね。プロになった4人のポジションは?
「全員アタッカー。ゼッカがCF、ナンドが左ウイング、私がCFかトップ下で、ジーコがトップ下。兄弟4人の得点の合計は、ジーコが800以上、私が少なくとも500、ゼッカが150くらいでナンドが25くらいだから、1500点前後。世界で最も多くのゴールを記録したファミリーだろうな(注:これは、非公式戦を含めた数字。公式戦に限ると、この半数前後と思われる)」
――あなたの選手時代の体格は?
「身長163cmで、体重が58kg前後」
――体が小さいせいで苦労したことは?
「一切ない。私は、ピッチの中に入ると巨大化する。180cm以上になるぞ(笑)」
――それはすごいですね(笑)。
「ピッチの中だけじゃない。ベッドの中でも――」
――ひえええ、それは本当ですか?
「だから、体格のせいでコンプレックスを抱いたことなどない」
――確かに、現役時代の動画や写真を見ると、背は低いけれど体に厚みがありますね。
「76歳の今でも、足はこんなに太いからな。そして、太いのは足だけじゃない。先日、診療所へ行ったら、若い看護婦さんが私の足を見て『すごく逞しい足をしていらっしゃるんですね』と驚いていた。そこで、『私の体で魅力的な部分は足だけじゃないぞ』と言ったら、聞こえなかったフリをしていた(笑)」
20歳にしてセレソンに初招集されたが…
――それは当然でしょう、セクハラと言われても仕方がありません(苦笑)。ともあれ、アメリカFCでは順調にカテゴリーを昇ったのでしょうか?