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<独占告白>渡邊雄太に聞いた”代表引退宣言”の覚悟「本気ですか?」「本気です」ホーバスHCのメッセージに返信しなかった理由とは
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byKiichi Matsumoto
posted2023/08/28 17:00
バスケットW杯開幕前にNumberのインタビューに応じた渡邊雄太。代表引退宣言の真意や八村塁への思いなどを語ってくれた
「NBAではずっと、今年が最後かもしれないっていう思いでやってきた。毎日神経すり減らしながらやってた部分もあった。代表に関しても、だからこそ、そんなに長くはできないのかなっていう思いです」
以前、母国代表を長く牽引してきたアルゼンチンのルイス・スコラや、スペインのガソル兄弟について、渡邊に聞いたことがある。
その時、渡邊は「彼らが国のために築き上げてきたことが受け継がれているからこそ、スペインとかアルゼンチンは強い。僕も現役でいられるうちは下の世代につなげられるように、レガシーを残していきたい」と言っていた。
彼の中で、この思いと今回の代表引退発言は矛盾しないのだろうか?
「誤解を招かないように言うと、僕は代表としてまだまだ活動したいんで。自分が辞めたいからこんなことを言ってるわけじゃない。
ただ、勝てないのにこのユニフォームは着れない。スコラやガソルは勝って結果を残してるからあそこまでやってかっこいいんですけど、勝てないやつが40までやっていてもしょうがない」
勝てなかったら今回が最後と思っている人は多い
今の日本バスケットボール界は、渡邊や八村の背中を追いかけるように若手選手たちが育ってきている。アメリカなど、海外に活動の場を広げる選手も増えてきた。自分が出て勝てないのなら、この先はそうした若者たちに日本代表を任せたほうがいい。そんな思いだった。
「僕と年齢が近かったり、僕より年上の選手たちの中でも、勝てなかったら今回で最後と思ってる人は多いと思う」
渡邊が引退発言をしたことで、チームメイトたちの間にも緊迫感が広がった。
「僕がこういうことを言うことによって、なおさら勝たなきゃいけないみたいな、そういう雰囲気作りにもなってると思うので、そういった意味でも(言って)よかったと思います。そこまで考えてあの発言をしたわけじゃないんですけど。僕もまだまだみんなといっしょにやっていたいですしね」
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