NumberPREMIER ExBACK NUMBER
<独占告白>渡邊雄太に聞いた”代表引退宣言”の覚悟「本気ですか?」「本気です」ホーバスHCのメッセージに返信しなかった理由とは
posted2023/08/28 17:00
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph by
Kiichi Matsumoto
バスケットボールW杯、日本代表チームで唯一のNBAプレーヤーである渡邊雄太は、大舞台に向け不退転の決意を口にした。その胸の奥に宿る炎は、誰よりも熱い。「失うものは何もない」と語る28歳は、W杯で何を証明しようとしているのか。
現在発売中のNumber1079号掲載の[特別インタビュー]渡邊雄太「代表人生を懸けて戦う」より内容を一部抜粋してお届けします。【記事全文は「NumberPREMIER」にてお読みいただけます】
現在発売中のNumber1079号掲載の[特別インタビュー]渡邊雄太「代表人生を懸けて戦う」より内容を一部抜粋してお届けします。【記事全文は「NumberPREMIER」にてお読みいただけます】
代表引退宣言の真意
思わず、「本気ですか?」と聞いてしまった。
すると、渡邊雄太は苦笑しながら「本気です、本気です。そんなホラは吹かないので」と返してきた。
8月25日から始まるFIBAバスケットボールワールドカップ2023を前に渡邊が繰り返し口にしている、「今大会でパリ五輪の出場権を取れなければ代表を引退する」という発言のことだ。
疑っていたわけではない。彼ほど自分の言葉に真摯なアスリートはいないし、軽く引退を口にする選手ではないこともわかっている。しかしまだ28歳。しかも日本代表に対しては、人一倍熱い思いで向かい合ってきた彼だけに、この発言は衝撃だった。
日本が今回のW杯でパリ五輪の出場権を取るためには、大会に出場するアジア6カ国の中で最上位の成績を残さなくてはいけない。4年前の中国W杯で5連敗、2年前の東京五輪で3連敗と、世界の舞台で連敗中の日本代表にとって簡単な目標ではない。
しかし渡邊は、だからこそ引退を宣言したのだと言う。
「NBAのシーズンが終わって、代表のことをいろいろ考えだすようになって。(今回のW杯に)出ると決めてから、今回勝てなかったらもう最後かなと思い始めました。
そもそも、オリンピック、W杯を2大会連続で母国開催できる機会はまずないですし、それを自分の年齢的にも結構いいときにやらせてもらっている。(それなのに)自分が中心選手として出ているときに連敗だと、責任を果たせてないのかなって」
八村塁の代表辞退に対してSNS投稿
公に宣言したのにも理由があった。